2030年までに米国、ロシアと並ぶ「宇宙強国」を目指す中国は有人宇宙船「神舟11号」に続き、2016年11月には巨大運搬用ロケット「長征5号」の打上げにも成功している。中国の宇宙産業はすでに世界有数の技術力を持つといえるだろう。(イメージ写真提供:(C)Zhang Yongxin/123RF.COM)

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 2030年までに米国、ロシアと並ぶ「宇宙強国」を目指す中国は有人宇宙船「神舟11号」に続き、2016年11月には巨大運搬用ロケット「長征5号」の打上げにも成功している。中国の宇宙産業はすでに世界有数の技術力を持つといえるだろう。

 中国ポータルサイトの今日頭条はこのほど、日本の調査報告をもとに、中国の宇宙開発力は一部の分野で米国やロシアをも凌ぐと自画自賛する記事を掲載した。

 記事が紹介しているのは、研究開発戦略センター(CRDS)が実施したG-Tec報告書「世界の宇宙技術力比較(2015年度)」だ。これは、宇宙技術における6つの先進国、日本、米国、ロシア(旧ソ連を含む)、欧州、インドに中国を加えた各国の技術力を比較、分析シア報告書であり、記事は同報告書で「全体的に中国関連のデータが目を引く」と指摘し、中国の台頭が評価されていることを満足げに紹介した。

 続けて、「ロケット打上げ数」、「打上げ成功率」、「宇宙飛行士飛行人数」、「宇宙滞在日数」の4項目を取り上げ、中国のロケット打上げ数は1957年から2005年までの累計230回で4位となったことを紹介。米国の1609回やロシアの3218回には遠く及ばないが、これは宇宙開発分野では後発であるためだと弁明。しかし、16年は9月までの発射数は14回となり、米国の16回、ロシアの14回に匹敵する回数であり、「この先数年で、ロシアと米国を超えると信じている」と胸を張った。

 さらに宇宙飛行士飛行人数については、中国は日本と同数の10人で4位であるが、有人宇宙飛行に成功しているのは、中国のほかにはロシアと米国だけだと指摘。宇宙滞在日数は5位の100日に過ぎないものの、宇宙開発分野で日が浅い国としては、今後に期待が持てると前向きに評価した。

 そして、記事が最も誇らしげに紹介したのは、「打上げ成功率」だ。中国のロケット打上げ成功率は94.3%に達し、これは95%の欧州に次ぐ2位で、ライバル視している「ロシアと米国を超えた」分野だと主張。中国のロケット技術が「成熟し、安定」している証拠だとしたうえで、とかく品質の悪さが話題になる中国製品も「真剣に取り組みさえすれば、質が悪いとは言われなくなるはずだ」と主張した。

 中国は高速鉄道や原発など、国が主導する分野においては技術力が著しく向上しており、有人宇宙飛行を成功させた航空宇宙技術も確かに目を見張るものがある。記事も指摘しているように、その技術力と真剣に取り組む姿勢を民間の中国製品にも反映させてもらいたいものだが、それは無理というものか。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:(C)Zhang Yongxin/123RF.COM)