2017年は「リア充」から「リビ充」へ!?

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明けて本日から2017年がスタート!

【写真を見る】子育て参加をきっかけに、父親たちが自らも学び始める「子けいこパパ」

はたして今年はどんなものが流行るのか、昨年12月にリクルートが発表した、「住まい」「社会人学習」「キャリア」「若年雇用」「アルバイト・パート」「進学」「飲食」「美容」の8ジャンルにおける2017年のトレンド予測と、トレンドを表すキーワードを見ながら占ってみよう。

■ 「リビ充家族」(住まい):リビングを最大化し、そこで各々が好きに充実した時間を過ごす家族が増加

スマホ・タブレットが普及し、共働きの増加やテレワークなど働き方の改革が進むなか、リビングの役割は「テレビ中心のくつろぐ場」から、仕事・勉強・遊びなど「家族それぞれの時間を過ごす多機能空間」へ変化を始めていることが考えられる。

2016年の調査によると、「リビングの広さ」を「妥協したくない・確保したい」と思っている家族は7割近くおり、一方で「主寝室の広さ」にこだわる家族はわずか2割と、間取りにおいては「リビングの最大化、個室の縮小化」が進んでいる。

こうしたニーズに応えるため、収納・遊び・昼寝・勉強とマルチに使える「多機能基地スペース」をリビングに設置した新築マンションが登場したり、また「小屋キット」や「リビング用学習机」などのような「リビ充」を支援する後付けパーツが登場してきている。

■ 「子けいこパパ」(社会人学習):子育て参加をきっかけに父親たちが学び始めた

子育てに積極的に参加し、子どもの学ぶ姿に接する機会が増えたことで、自らも学び始める「子けいこパパ」が現れている。

調査によると、「子けいこパパ」はすでに約3割に達しており、学ぶ手段の1位は「スクール通い」。「子けいこパパ」たちからは、「子どもの教育に役立った」「子どもとの絆が深まった」「ストレス解消になった」「自分の能力開発につながった」「人脈が広がった」などの声が上がっており、今後も子どもたちの学ぶ姿に触発されて学びを始めるパパが増えそうだ。

■ 「ライフフィット転職」(キャリア):企業と対話して、生活に合わせた働き方を実現する転職者が増加

これまで企業が主導する働き方に適応してきた求職者が、「生活にフィットした」働き方で活躍することを念頭に、勤務条件(勤務地、勤務時間、仕事環境など)を個別に交渉する時代が始まりつつある。

調査では、2014年に比べて、転職先を選ぶ際の優先項目として「年収」と答えた人が3.9%減少したのに対して、「待遇・福利厚生」「休日休暇」はそれぞれ9.8%、 5.9%増加。働く個人が、自分の生活に合わせた働き方を実現する「ライフフィット転職」は今後も増えると予想される。

■ 「育成枠採用」(若年雇用):入社後の「伸びしろ」が期待されて、希望業界・職種・雇用形態に転職する若年層が増加

20代でまだキャリアの浅い若年層においても即戦力が求められる傾向が強かった従来の中途採用。しかし近年、入社前後の手厚い育成を前提とした「育成枠採用」を行う企業が増えている。

また厚生労働省の「トライアル雇用奨励金」や東京都の「若手正社員チャレンジ事業」のように、行政による若年層求職者向け支援も行われている。未経験であってもチャレンジできる就業機会は増えており、若年層の転職が今後いっそう広がりそうだ。

■ 「パズワク」(アルバイト・パート):個人の力をパズルのように組み合わせ活かしあう「パズルワーク」が広がる

これまでは企業が「時間」「知識」「スキル」など、必要な要素が揃う何でもできそうな人を優先して採用するケースが多かったが、一人ひとりが全ての要素を持っていなくても、個人の力をパズルのように組み合わせて成果を生むことを前提とした採用が増えつつある。

「パズルワーク」(パズワク)の例としては、シニアの熟練スキルや豊富な経験と若手のデータ作成スキルとを組み合わせるケースや、経験や得意分野が異なるママ同士に同じ時間帯に勤務してもらうケースなどがある。短時間勤務や勤務シフトの多様化により、これまで「条件が合わないから」と働くことを諦めてしまっていた人も補いあって活躍できるようになる。

■ 「Live(ライヴ)ラリー」(進学):仲間とディスカッションや国際交流して相互に学びあう図書館が出現

大学の図書館が、従来のように一人で静かに読書や勉強をする場ではなく、学部・学年・国籍を超えた仲間とグループワークや議論をして問題解決や国際交流を図り、リアルタイムで相互に学びあう場に変わりつつある。

企業が「指示待ちからの脱却」を大学生や大学教育に求めるなか、学生や保護者も「主体性」「実行力」「発信力」の重要性を認識し始めている。2016年の調査によると、アクティブラーニング視点での授業を実施している高校の割合は、2年前の5割以下から9割以上に増えており、いまや、 2017年以降に大学に入学する学生は「アクティブラーニング型学習経験世代」と言える。大学生が「Live(ライヴ)ラリー」でイキイキとして学びあう場面は今後さらに増えそうだ。

■ 「おいし援」(飲食):日本各地の食材・料理を食べて、気軽に産地を応援する人が増加

東日本大震災からの復興をきっかけにした「食べて応援」が定着し、「おいしいものを食べて飲んで、せっかくなら産地を応援したい」と、日本各地の食材・料理を選択する「おいし援」を外食時に実践する人が都市部では増えてきている。

「地方のおいしいものを都会の飲食店で食べたい」「どうせ食べるなら食を通じて地方貢献できるほうがいい」と思っている人が過半数いることが昨年の調査で分かった。どうせ食べるなら、おいしいものを食べて地域の役に立ちたい、そんな気軽な「おいし援」は今後さらなる広がりを見せると予想される。

■ 「バーバー新時代」(美容):新しい付加価値を提供するバーバー(理容室)が街に増加

今は若い世代を中心に男性も美容室を利用する時代。おしゃれを求め、30代男性の4割が美容室に通っており、20代ではさらに半数以上に上り、理容室の利用率を逆転している。

そんななか、従来のカット・シェービングに加え、男性向けのネイルやフェイシャルパックなどの美容メニューの充実、ファッションやシューリペアなどを含めたトータルの身だしなみの提案、ビールやコーヒーを提供して男の社交場づくりなどに取り組み、新しい付加価値で男性客を美容室から呼び戻す「バーバー(理容室)」が現れている。

利用した男性客からは「客もスタッフも男性中心で落ち着く」「頭皮ケアやエステもある」「美容室のおしゃれなところと理容室の技術力の部分と両方からいいとこ取り」と高評価を得ており、今後の利用拡大が注目されている。

これらの予測がはたして実際にトレンドとなるか、今年一年じっくりウォッチしていきたい。【ウォーカープラス編集部】