2016年の中国の出来事を振り返る「中国10大ニュース」。今回は「毒トラック」と「裸ローン」を取り上げる。写真は「裸ローン」利用者。

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2016年に中国で起きた大きな出来事、話題となったニュースを10回にわたって振り返る。今回取り上げるのは、「毒トラック」と「裸ローン」。

今年、中国の教育の場を舞台に世間を騒がせた二つの言葉がある。学校の運動場に長時間いるなどした生徒が体調不良を訴える「毒トラック」問題と自身のヌード写真を担保に女子学生が金を借りる「裸ローン」だ。

北京市のある小学校では今年3月から運動場に近い教室の児童がよく鼻血を出すようになり、血液検査の結果、血小板やトロンビンの数値に異常が見つかった。さらに、運動会の練習のため校庭にいる時間が長くなると、他の児童からもめまいや鼻血を訴える声が上がり、区の環境保護局が実施した空気検査で基準値を超えるホルムアルデヒドが一部教室から検出されたものの、運動場のトラックについては「異常値は出ていないが異臭はあるため、校庭の全面的・部分的な取り壊しも含めて、学校、専門家、父兄と共に対策を考えたい」(教育当局)という。運動場やトラックから異臭がするとの声は各地から寄せられ、中国メディアが6月に報じた「毒トラックは工業廃棄物によって造られている」とのニュースは高い関心を集めた。この記事は中国中央テレビ(CCTV)が業者らに対して行った調査を紹介したもので、施工業者の1人は「廃棄されたタイヤや電線を砕いたものを使えばコストを抑えられる」とコメントしている。

一方、女子学生をはじめとする若い女性が手を出す「裸ローン」は、金貸し業者だけでなく被害女性も非難されるという側面を持った社会問題だ。このローンは金を借りたい女性が自身の身分証明証を持ってヌード写真を撮影、返せない場合はその画像がネットでばらまかれる(販売も含む)という仕組みで、返済期間の先延ばしを持ち掛ける業者に関係を迫られたり、売春を強要されたりというケースも報告されている。ある女性が申し込んだローンの金利は20%。女性らが金を借りる理由は「交際にお金がかかる」「スマホを買いたい」「起業資金」「中絶手術を受けたい」などさまざまで、金を返せずにトラブルに巻き込まれた女性に対し、「自分から危険に飛び込む女子大生など同情に値しない」との声も上がった。(編集/野谷)