「オレンジセオリー」は生理学的理論に基づき、最大心拍数の84%以上の強度で12分〜20分ワークアウトすることで最長36時間代謝率を上げる

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 昨年、市場規模が史上最高の3千億円以上を達成。’16年はそれをさらに越える4千億円以上と、右肩上がりのフィットネス業界(株式会社クラブビジネスジャパン調べ)。フィットネス業界向けの専門誌「Fitness Business」編集長の古屋武範氏に来年のトレンドを聞いた。

「“アメリカで流行ったフィットネスが遅れて日本でも流行る”というここ数年のトレンドは変わらず続きます。その点で、大注目なのは“燃焼系ウエアラブルジム”。最大のポイントは、トレーニング中、腕にウェアラブルデバイスを装着させて心拍をモニタリングすること。これにより、リアルタイムに自分の心拍数や消費カロリーが表示され、効果的に運動できる」

 国内では横浜・青葉台に11月オープンした「オレンジセオリーフィットネス」1店舗のみ。だが、来年は拡大が見込まれるという。

 また、いまや20店舗以上に拡大した「FEEL CYCLE」、暗闇の中で激しいボクシングを行う「b-monster」などのテーマ型も好調だ。

 ただ、テーマ型のフィットネスは利用者の飽きが訪れることも予測されるが……。

「しかしながら、種類はますます増えるでしょう。事実、クライミングやサーフィン、さらにはランニングにもエンタメ要素を取り入れたものが次々登場しています」

 消費者の年齢の広がりも無視できない。「カーブス」が普段運動をしない高齢者を取り込んだように、ストレッチなど基礎的な運動を指導するジムも増え始めている。

「普段あまり運動をしない人向けの施設はより増えていくと思います。なかには来年より展開をスピードアップさせる企業もあります」

 一方、淘汰されるジャンルも。

「営業時間が9時から22時、一般的なマシンジムにスタジオといった総合業態をとる、従来型の一部が、それに該当するかもしれません」

 パーソナルトレーニングが隆盛し、トレーナーの専門性やホスピタリティが価値を持つ時代に、相対的に魅力を打ち出しにくいからだという。

「’16年に新規オープンしたクラブは、プール付きの施設はわずか9件に対し、プールを付帯しない中小規模のジムが300軒で24時間の低価格型かテーマ型がほとんど。会員の多くは20〜30代の男性で、フィットネスクラブの経験者が半数以上を占めます。彼らはスマホを見て自分でトレーニングメニューを決めるデジタルネイティブ世代。逆に初心者はパーソナルやテーマ型に流れていく傾向が窺えます。結果、何の特徴もない総合ジムは苦戦を強いられます」

 つまり、トレーナー付きのホスピタリティ型と、利用者が1人で黙々と利用できるデジタルネイティブ世代対応型の二極化が進むというのだ。

 最後に、古屋氏は日本でも流行の兆しがあるフィットネスとしてオンラインジムを挙げる。

「アメリカではビデオレッスンでのオンラインパーソナルトレーニングが好調です。トレーナーは美人でセクシーな若い女性で、実はモデルや女優の卵だったりします。スタイルをキープしたい彼女たちの副業としてピッタリハマっているのでしょう。今後、日本でもそうした人々がトレーナーを始める日が来るかもしれません」

【古屋武範氏】
’02年、株式会社クラブビジネスジャパンを設立。代表取締役兼編集発行人として『フィットネスビジネス』を創刊。経産省、厚労省などの審議委員も務める