2016年の中国の出来事を振り返る「中国10大ニュース」。今回は江西省の発電所で起きた事故を取り上げる。

写真拡大

2016年に中国で起きた大きな出来事、話題となったニュースを10回にわたって振り返る。今回取り上げるのは、江西省の発電所で起きた事故。

中国では昨年、天津市の危険物倉庫で173人が死亡する爆発事故が起きたが、今年も多数の犠牲者を出す事故が発生してしまった。江西省豊城市の発電所で11月24日午前7時ごろ、建設中の冷却塔の足場が倒壊。作業していた74人が死亡し、2人が負傷するという大惨事となった。

事故後、施工会社が作業員に「スピードを上げるように」と指示を出していたと報じられており、関係者も工期を間に合わせようとした点があったことを認める発言をしている。同月25日に開かれた国務院安全生産委員会弁公室による会議は施行会社の工期圧縮、管理上の混乱、施工側の体制不備などを挙げており、その翌日に事故調査チームが現地で開いた第1回全体会議は「今年、最も多くの犠牲者が出た事故であり、過去十数年に電力業界で起きた事故で死傷者が最も深刻」と指摘。公安当局は先月29日までに計15人を重大責任事故罪の疑いなどで刑事拘留した。

この事故で犠牲になったのは23〜53歳の作業員で、その多くは河北省から来た男性だ。1人当たり120万元(約2030万円)の賠償金支払いが確定し、遺骨を手にした遺族らは11月末までに現地を後にした。事故を受け、中国では安全管理に対する関心が高まったものの、同月29日には黒竜江省の炭鉱で20人以上が死亡する爆発事故が発生。12月3日にも内モンゴル自治区の炭鉱でガス爆発が起き、30人以上が犠牲になった。いずれも「違法な生産活動に該当」との指摘が出ている。(編集/野谷)