「逃げ恥」も面白いけど、この作品に一番笑った!【秋ドラマのストーリー賞】

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【ドラマ好きライターのスナイパー小林が勝手に表彰!2016秋ドラマ ストーリー賞編】

 2016年秋ドラマは「逃げ恥」の一人勝ちだった。個人的には「黒い十人の女」が好きだったけど、どちらの作品も時事ネタを上手に取り入れたのがおもしろさのカギ。それも「え、これ、パクリ?」というくらいあからさまに入れ込んできたのがいい。これ、今後のドラマの演出にも影響を与える気がする。

 ということで、ストーリー賞に選出したのはこの2作。みなさん、今年もおつかれさまでした!

◆ハグは世界一の正義です!

●ストーリー賞:「逃げるは恥だが役に立つ」(TBS)
※参考記事「ガッキーがやたら可愛いくて困る!個性にあふれた医療チーム【火曜ドラマの見どころ】」

 15年ほど前は、職場や学校でドラマの放送翌日にその内容について盛り上がっていたあの感じ。それが「逃げ恥」によってひさびさに感じられた気がする。電車やバス、居酒屋でもあちこちから「逃げ恥」というワードが聞こえてきた。

 男性からすれば、

「ガッキーみたいなかわいい嫁がほしい!」「平匡がんばれ!」

 女性からすれば、

「かわいいふたりのやりとりにキュン」「ガッキー、もっと私たちの意見を代弁して!」「あれ、童貞ってすっごくお買い得?」

 こんな感じだろうか?

 回を追うごとに視聴率が上昇という、テレビドラマのお手本のような成功のかたちに、ついつい第2作を期待してしまう。本当にふたりが結婚したら? 子供が生まれたら? これから日本が抱えていくであろう問題をみくり(新垣結衣)にまた一緒に解決してもらおうではないか。

 そしてこのドラマに教えてもらいました。ハグは世界一の正義です!

◆よく笑わせていただきました

●ストーリー賞:「黒い十人の女」(日本テレビ、読売テレビ)
※参考記事「バカリズムの描く不倫がクズすぎて爽快!「黒い十人の女」はこの秋一押しのドラマ」

 2016年を通じてホットワードになった不倫がテーマのコメディドラマ。それもひとりの男に愛人が9人もいるというハチャメチャな設定だ。実はこの作品、1961年に同タイトル、同内容で映画化されている。その主演のたぶらかし男を船越英二が演じているのだが、今回のドラマ版では息子の船越英一郎がその役を引き継いでいる。作品の外にもストーリーが用意されていたのだ。

 飛び交う女同士のバトル、風松吉(船越英一郎)のろくでもなさ、「不倫はクズだよ!」ときちんと不貞行為を風刺するギャグセンスに加え、LINEのスタンプでのやりとりという他ドラマが面倒くさがって取り入れない演出も入れる心意気。もうここまでくると、おもしろさの大渋滞だ。

 脚本はお笑い芸人のバカリズム。「とと姉ちゃん(NHK)」の脚本家・西田征史も芸人出身だったし、お笑いは今まで観客の前でギャグを披露するものと固定されていたけど、ひょっとしたらこういう形でも可能性が出てくるのかもしれない。

<TEXT/スナイパー小林>
【スナイパー小林 プロフィール】
ドラマ解説、芸能、恋愛、カルチャー、美容・健康ネタ好きのライターであり、編集者であり。執筆や編集を手がけた媒体は100冊以上。約20年以上ドラマをこよなく愛し、ついには趣味が仕事になった幸せ者のアラフォー。Twitter:@hisano_k