不倫騒動から殺害予告まで、2016年最悪の失態を演じたCEOたち

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最高経営責任者(CEO)は権力と栄光を手にする一方で、失態を演じて世間に恥をさらすリスクにもさらされている。本記事では、ドナルド・トランプに対する殺害予告や不倫騒動など、CEOたちが今年引き起こした中でも最大級のスキャンダルの数々を紹介する。

ロジャー・エイルズ(FOXニュース)

エイルズが及んだとされる行為の悪質さを言い表すには「失態」という言葉では不十分だが、彼抜きに今年のスキャンダルは語れないだろう。疑惑が浮上したのは7月6日、2週間前に退職していたFOXニュースの元アナウンサー、グレッチェン・カールソンがエイルズを提訴したことがきっかけだった。

彼女は、エイルズに性的関係を迫られて拒否したために、キャリアを妨害されたと主張。その後、さらに6人の女性がエイルズからセクハラを受けたと証言した。

エイルズはカールソンの主張を否定しているが、裁判では9月に和解が成立し、FOXニュースがカールソンに対し2,000万ドル(約23億5,000万円)の和解金を支払ったと伝えられている。7月21日、FOXニュースの親会社、21世紀フォックスのルパート・マードック会長は、エイルズの辞任と、自らがエイルズに代わって会長とCEO代行を兼務することを発表した。

パーカー・コンラッド(ゼネフィッツ)

人事管理ソフトウエアを提供するゼネフィッツ は、急成長を遂げたシリコンバレーのスタートアップだったが、会社の成長の為ならどんな犠牲もいとわないという姿勢で突っ走ったあげく、崩壊した。

米ニュースサイトのBuzzFeedは今年2月の記事で、同社が正式な州政府のライセンスを持たない保険外交員を雇用していたと報道。その数日後、ゼネフィッツのデービッド・サックスCOOは、コンラッドの辞任を伝える社内メールを流した。

コンラッドはさらに、保険外交員が州の認可を受けるために義務付けられているオンライントレーニングでの不正行為を可能にするソフトウエアを開発していたとされる他、職員に社内での飲酒やオフィスビルの階段でのセックスを容認する風潮を生みだしていたと報じられている。

マット・ハリガン(パケットスレッド)

一企業のCEOが次期大統領の殺害を予告するなど、滅多に聞く話ではない。だが、サンディエゴに本社を置く社員25人の新興サイバーセキュリティー企業パケットスレッドでは、まさにこれが起きてしまった。

米大統領選が終わった後、酒に酔ったハリガンCEOは自身のフェイスブックページにトランプを殺害する計画を立てていると投稿し、さらに「スナイパーライフルを用意して、狙い打ち出来る高い場所に陣取る。ホワイトハウスの中に自分に合った寝室を見つけるといい…おまえを見つけ出してやる」と加えた。

ハリガンはその後、この投稿について繰り返し謝罪。「私が言ったことは信じがたいほど愚かで、おそらく今まで自分が口にした中で最もばかげた発言でした。一切の責任は私にあります」などと述べた。ハリガンは11月16日に辞任している。

エリザベス・ホームズ(セラノス)

ホームズが演じた最も重大な失態は2016年以前のもので、同社が実施していた血液検査の多くに自社技術ではなく他社の従来型機器を用いていた事実を公表しなかったことだった。そして今年、この危機への対処法において、彼女は再び大失態を犯した。

セラノスの血液検査の有効性に関するデータを発表すると約束したホームズは、4月に開かれた医学会議で講演した。出席した多くの医師らは、講演でセラノスの独自技術に関連するデータが公開されるものと信じていたが、講演内容はその代わりに、電子レンジほどの大きさで微量の血液サンプルを分析可能な新検査機器「miniLab」の紹介に終始。出席者はこれを「おとり商法」と呼んだ。