連続テレビ小説「べっぴんさん」(NHK総合ほか)で、キアリスの店員・君枝を演じる土村芳

写真拡大

毎週月〜土曜に放送中の連続テレビ小説「べっぴんさん」(NHK総合ほか)で、ヒロイン・すみれ(芳根京子)の親友であり、“同僚”の君枝を演じる土村芳にインタビューを敢行。

【写真を見る】土村芳は「私自身も、君ちゃんの成長を楽しみにしているところがあります」と今後のキャラクターの成長に期待!

朝ドラのメインキャストに選ばれた感想から、撮影の裏話、そして今後の見どころなどを語ってもらった。

――歴史と伝統のある“朝ドラ”にメインキャストで出演された感想を教えてください。

これまでのヒロインオーディションでは、書類審査以上に進んだことがなかったので、今回は書類から全力で書いてみようと思いました。

まず書類を見てもらわないと始まらないので、大勢の人の書類を見る中で、どうすれば審査員の方の目に留まるものができるかとじっくり考え、自分なりに工夫して提出しました。そうしたら書類審査をパスできたので、やった!という気持ちでした。

そこからはがむしゃらに挑んで、最終審査まで進むことができました。結果ヒロインは落ちましたが、ヒロインの友人へのオファーを頂いて、この作品に参加できて素直にうれしかったです。

――演じる君枝のキャラクターはどうですか?

第一に病弱です。敗戦で参ってしまい、何かのために自分が一生懸命になれるものがなくなって、一時期“抜け殻”になってしまうのですが、すみれちゃんが「キアリス」という生きる希望をくれました。そのおかげで自分の存在意義を見いだすことができたので、そこからはすごく強くなっていきました(笑)。

いつも台本を頂くまで、次に君ちゃんがどんなふうに進化しているかや、年を取って大人になっているのかは分からないので、私自身も、君ちゃんの成長を楽しみにしているところがあります。

――ハートは強いんだろうなと思いますよね。周りが心配するくらい働くので。

そのくらい仕事が好きだということもあるのでしょうが、誰かのためにという思いが強い人たちの集まりだからこそ、キアリスのような店が出来上がるのだと思いますし、その周りに集まる人たちもすごくいい人たちばかりなのだなと思いますね。

――「べっぴんさん」の反響はいかがですか?

既に子供がいる同級生もいるのですが、“本物のお母さん”になっているだけあって(笑)、すごく共感してくれている人が多いです。「うちもこの前生まれたばかりだから、見ていてすごくためになるというか、元気が出る!」という連絡をもらうことも。

でも、子供が出来たことすら聞いていなかった人もいて「え? 子供が生まれていたの?」と、そっちにビックリしました(笑)。

私は本物の母親ではないので、実際に子育てをされている方の意見は気になっていたのですが、そこでいい反応がもらえて良かったなと思いましたし、あらためて母は強し!だなとも思います(笑)。

子役もかわいくて子供っていいなとも思いました。でも、私は撮影が終わればバイバイして、1人になる時間があって、翌日に「おはよう!」って気持ちを新たにできますが、世のお母さんたちは、ずっと一緒ですからね。四六時中目が離せないのは大変だなと。そこは母親にならないと湧いてこないエネルギーなのかなと思うので、今は知る由もありませんが…。

――“ママ友”からアドバイスをもらうことはありますか?(笑)

友達というよりは姉にアドバイスをもらいます。私の姉は子供が2人いるのですが、上が2歳で下が8月に生まれたばかり。ちょうど首も据わってようやく落ち着いてきたくらいで、会うと元気をもらえるし、癒やされるのですが、すごく消耗するんですよ。

絶え間なく「遊んで! 遊んで!」の繰り返しなので、1回休憩!ってしたくなります(笑)。

母親って子供と一緒で、母親になったからって急に何でもできるわけじゃなくて、子供と一緒に成長していくんです。私にとっては一番身近な母親なので、見ていて勉強になるというか、いろいろ感じるところはあります。そう考えるとこの役をやるにはタイミングが良かったなと思います!

――君枝さんはデザインセンスも抜群ですが、土村さんはいかがですか?

私は絵を描くのが好きですけど、決してうまくはありません(笑)。 

――手先はもともと器用ですか?

どうでしょう…。ここまで本格的なのはやったことがなくて、学生時代に家庭科で習うくらいだったので器用かどうか意識したことはありませんでした。今回の撮影が始まる前、1カ月みっちり訓練したのですが、実はこういう黙々とした作業は好きなので、それからハマりました。

刺繍(ししゅう)とか、無心になれるので、黙々とやっていますよ。それでいつの間にかすごく時間が過ぎていてビックリするんですけど、それは君ちゃんともリンクする感じなので、ある意味では何も苦労せずに撮影ができているのかなと思います。

――同じキアリスで働く芳根さん、百田夏菜子さんと谷村美月さんの印象はいかがですか?

私は人見知りなので、最初の1カ月稽古は不安でした。谷村さんがおらず、芳根さんと百田さんと私の3人で1カ月間お裁縫と関西弁の勉強をしたのですが、芳根さんと百田さんは以前に共演されていたし、私とは年も離れていたのでなじめるかなって。でも、緊張していたのは最初だけですね。

割と早い段階で壁がなくなったというか、むしろ壁を作っていたのは私くらいだったのかなというくらい、皆さん接しやすかったです。

やっぱり長い期間なので、皆さんとどこか合わなくなるとか、ヤバってなるときもあるんじゃないかなって正直思っていたんですけど、全くないんですよ! すごく人に恵まれているし、人だけでなくいろんなことに恵まれているなって思いました。

もうクランクインするころにはすっかり仲良くなっていたので、その仲のいい感じは自然と画面から出ているんじゃないかなと思います。

――関西の言葉には苦労されましたか?

難しいですよね。こうかな?と思ってやったものは大概「違う!」って言われてしまって…。関西弁の法則を一回みんなで話したんです。これがこうってことは、こっちもこうなんだよなって。

何かしら決まりごとがあるはずだと思って探したんですけど、結局全然見つかりませんでした。法則がないならどうにか体で覚えるしかないと思い、猛練習してちょっとの会話くらいだったら、できるようになるまでになりました。

――最後に年明けからの見どころを教えてください。

キアリスとして、商売の商の字も知らない全くゼロのところから始めた君枝たちは、これからもいろいろな新しい人たちと出会い、キアリスの一員として、さらに大きく成長していきます。キアリスとしても、それぞれ母親としてもまた成長と課題が見つかってくる時期なので、私たちと同世代くらいのお母さんたちに見てもらいたいですね。

その世代の方々には特に共感できる環境や状況が出てくると思います。でも、お母さんたちだけでなく、もっともっと若い人から年上の方まで、とにかくたくさんの人に見ていただけたらうれしいです!