29日放送の「ドラゴンクエスト30th そして新たな伝説へ」(NHK総合)で、大ヒット漫画「ドラゴンボール」を手掛けた鳥山明氏が、大人気ゲーム「ドラゴンクエスト」のキャラクターデザインをめぐる苦悩を明かした。

番組では、第1作発売から30周年を迎える「ドラクエ」の制作現場を取り上げ、開発関係者にインタビューしていた。その中で番組は、第1作目から500体以上のキャラクター、モンスターの原画を手がけている鳥山氏にも取材を試みた。

鳥山氏は手紙の中で、この仕事を引き受けたときを振り返った。鳥山氏は第1作目の当時はRPGはまだ一般的ではなく、「ドラクエ」がまさか30年以上も続く人気シリーズに成長するとは思ってもみなかったと明かした。当時の鳥山氏はほんの軽い気持ちで引き受けたそうだが、同じことを長く続けられないため、手紙の中で「正直、そんなに続くならお断りしていました」と本音を綴っている。

また、鳥山氏にとって「ドラクエ」のキャラクターデザインは「楽しくもキツい仕事」だという。現在では、人間のキャラを手がけることが多いが、「基本的にマジメないい連中」がほとんどなので、そうした人物像に関心があまりない鳥山氏はさほどバリエーションを持ち合わせていないのだとか。さらに、たとえファンタジーとはいえ時代設定を外すわけにもいかず、苦労が多いという。鳥山氏は「回を重ねるたびにどんどん辛くなっていき、まさに騙し騙し描いているような状況です」との本音も漏らしている。

キャラクターのデザイン設定も非常に細かく、自由度が低いとのこと。時折妙なデザインを手がけてみても、ボツとなってしまうとか。鳥山氏は「昔のように、何でもない雑魚モンスターを好きなように描かせてもらっていた頃を懐かしく思うこともあったりします」と愚痴めいたコメントを残す一方、新作「ドラクエXI」の仕事に全力投球しているとも語っていた。

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