牛タン定食の「美しい食べ方」6ステップ

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■1. 漬物は2つに分ける

最初に白菜漬け(もしくは青菜漬け)を分けておく。「牛タンの合間に食べる用」と「牛タンと一緒に食べる用」だ。特に前者には食べるリズムを整える重要な役割がある。

■2. 1枚目は何もつけずに

何はともあれ1枚目は何もつけずにがぶりとやる。「麦めしへワンバウンド」は忘れずに。これが基本動作となる「ワンバン」だ。牛タンの味と脂をこすりつけるべし。

■3. 白菜で清涼なる味

白菜漬けは清涼感を司る。単体で食べるのもいいが、2枚目の牛タンにのせて一緒に食べれば口の中がリフレッシュ。激闘が予想される中盤に向け、舌の態勢を一度整えておこう。

■4. 隠れアイテムを活用

実は牛タン定食には隠れアイテムが存在する。テールスープに浮かぶ長ねぎである。このクタクタの長ねぎを牛タンにのせ、胡椒をパラリ。これが意外と侮れない味なのだ。

■5. 大技・牛タン巻き!

食べ進む中で、一度は使いたい大技が「牛タン巻き」。グイッと広げた牛タンで麦めしを掴み、万感の思いを込めて食べよう。麦めしが残った? 心配無用。次で締めだ。

■6. 締めはスープご飯

テールスープに南蛮みそ漬けと残った麦めしを投下。箸でサッと混ぜたら、一気呵成にかっ込む。食べ終わる頃には胃がじんわり温まっているのに気づくはず。ご馳走さま!

■テーマは「牛タンの味に変化を持たせ、高揚感を高める」

個人的な話で恐縮だが、長らく牛タン定食には悩みがあった。

牛タンがいわゆる「並」の量だった場合、最後に麦めしが余ってしまうのだ。牛タンを1.5人前にする手もあるが、定食である以上「並」を美しく食べることにこだわりたい。

そこで私は考えた。テーマは牛タンの味に変化を持たせ、高揚感を高めること。そこで脇役陣の個性を生かし、白菜のせ、ねぎのせなど4つの手法を編み出した。中盤まではこれを好みで使い分ける。

そして終盤のポイントは、それでも残る麦めしへの対応策である。ヒントは、これまで脚光を浴びることのなかったテールスープの活用だ。

テールスープに南蛮、残った麦めしをぶち込み「スープご飯」としてかき込むのだ。正直、これだけで一人立ちできる味である。スープの甘味と南蛮の辛味、そして麦めしが加わって、至福の気分で箸を置く。

牛の舌で始まり、牛の尾で終わる。

まるで牛一頭を駆け抜けるような満足感。一度試して御覧なさい。クセになっても知らないよ。

(文・マッキー牧本 撮影・茅原田哲郎)