アンドリュー・スタントン監督とプロデューサーのリンジー・コリンズ

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大好評発売中のディズニー/ピクサー映画『ファインディング・ドリー』のMovieNEX。その人気の秘密を探るべく米カリフォルニア「ピクサー・アニメーション・スタジオ」に潜入。観るたびに発見をくれるピクサー作品の、遊び心とインスピレーションの源に迫る!第3回は、アンドリュー・スタントン監督とプロデューサーのリンジー・コリンズに、制作の舞台裏からボーナス映像の楽しみ方までを聞いた。

【写真を見る】くりっとした瞳が愛らしいベビー・ドリー/[c]2016 Disney/Pixar

前作の『ファインディング・ニモ』は公開当時、 全米アニメーション映画史上最大のヒットとなった。監督は続編を作るにあたって“ニモファン”の存在にパワーをもらったそうで、「『ファインディング・ニモ』は、パッケージの人気にも驚かされた。つまり、みんなが家で何度も作品を観てくれている。『ファインディング・ニモ』を観て育った、“ジェネレーション・ニモ”(ニモ世代)と呼ばれる層があるくらいだ。そんなふうに世界観を共有できるファンがいたのは、本当に幸運だった」と語ってくれた。

「ドリーに自分が何者かを知ってもらいたかった」という思いから『ファインディング・ドリー』を作ったという監督。「どんな監督も、なにかしら自分に訴えてくる物語を作るものだと思う。今作で言えば、子どもを持つ親として、僕に訴えかけてくるものがあった。どんな親も、子どもに自力で問題を解決できるようになってほしいと思っている。ドリーは、彼女自身が自分でいろいろなことをできると信じていなかった。そして作品を作っている間に、僕自身もそういう部分を持っていると気がついたんだよ」。

リンジーもこう語る。「誰もが欠点を持っているけれど、その欠点こそが最大の長所になり得るということ。視点を変えるだけでいいの。ドリーは自分のことを恥じたり、心配していたりする。でも、『ドリーが忘れんぼうだから好きじゃない』という人はいない。だから、彼女に自信を持って欲しかったの」。

キャラクターへのこだわりを聞くと「場合によるけれど、その生き物の生理学的な特性や外見からそれないようにしているよ」と話す監督。リンジーは「サイズの問題はあったと思う。デスティニーとドリーを一つの画面に収めるのはなかなか大変だったから。同時に、キャラクター同士に親密さを出せるよう、遊びを入れるのは楽しかった」と言う。すると監督は「それが映画作りの醍醐味でもあるんだ。僕たちフィルムメイカーは常に問題を解決しようとしていて、映画作りはパズルのピースをつなげているようなもの。問題を解決するのは楽しいし、解決できるかを探るのが日々のモチベーションになるんだ」とも。

日本では、ニモやドリーはもちろん、ベビー・ドリーやハンクなどの新キャラも観客たちの心をつかんだ。本国ではどのキャラクターが人気?「同じだよ、みんな彼らが大好きだ。特に人気があるのは、ベビー・ドリーだね」と監督。リンジーも「アメリカでもハンクは人気!どこへでも移動できる能力や動き方は、観ていて楽しいしカッコイイもの。私が一番好きなのは(シロイルカの)ベイリーかな」と話す。監督のお気に入りはジンベエザメのデスティニー。「目と口の位置がおもしろくて、パペットみたいに話す姿でとても魅力的だからね」。

思わず彼らが主役となった続編にも期待してしまう…そこで続編について訊くと、「そう、『ファインディング・ハンク』や『ファインディング・ベイリー』を作ってくれとみんなが言うんだ(笑)。でも、僕は自分の人生の8年間を魚たちと共に過ごしたんだよ!僕がまた4年間を捧げなくてもいいなら、僕自身も彼らをまた見たいと思っているけどね」と監督は困り顔。リンジーは「私たちは冗談で、『まだ(続編は)早すぎる!』と逃げ回るアンドリューを探すのが先だと言ってるの。『ファインディング・アンドリュー』ね(笑)」と教えてくれた。【取材・文/Movie Walker】