日本株の大きな流れに乗るには外国人投資家の動きが わかる「投資主体別の売買動向」をチェックしよう! 2016年の株価変動を分析してわかった重要指標を解説

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2017年からの株式相場に臨む前に、2016年の相場を振り返り、失敗しないためのヒントを見つけよう! 現在発売中のダイヤモンド・ザイには、日本株の総力特集「2017年『株』全予測&儲け方」を掲載している。今回はその中から「プロが振り返る2016年の日本株の値動き」をテーマとする記事を抜粋して紹介! フィスコの小林大純さんと田代昌之さんが2016年の日経平均株価と東証マザーズ指数の推移を分析してくれた。果たしてその検証結果から見えてきたものは? 

日経平均株価と東証マザーズ指数の
上昇時期にはズレがあった!

 2016年の日本株はどんな値動きだったか? まずは全体像を見てみよう。

 上の大きなチャートは、東証1部の大型株が中心の「日経平均株価」と、新興市場のマザーズに上場する全銘柄を対象とした「東証マザーズ指数」の値動きを比べたもの(1月4日の株価を100%としている)。どちらも、年初から2月半ばまでは海外市場の混乱や円高を背景にリスクオフの動きが高まり、大幅に下落した。

 ただ、日経平均株価がその後も横ばいを続ける一方、業績が為替にさほど影響されない銘柄が多い東証マザーズ指数は、中小型株物色の動きが盛んになるにつれて急反発。

 しかも、4月に「そーせいグループ(4565)」が英製薬大手アラガンと共同で「アルツハイマー治療薬の開発に乗り出す」と発表。「そーせいグループ」は、東証マザーズ指数に占める時価総額が約2割と銘柄別では最大。同社の株価が急上昇したことで、東証マザーズ指数も一段高になっていった。ただ、「そーせいグループ」が5月13日に前期決算を発表すると個人の利益確定売りで大幅下落、東証マザーズ指数も急落。

 その後は「VR」や「カジノ」などの関連銘柄が折に触れて物色の対象となるものの、「上値を目指すには、柱となる銘柄が見つからない」(フィスコ・小林大純さん)ままで、東証マザーズ指数の年後半の動きはさえなかった。

臨機応変な乗り換えが
「勝ち組」と「負け組」の差に

 一方の日経平均株価はというと、「1月から9月までは、外国人投資家が日本株を先物と現物で7兆円ほど売っていた」(フィスコ田代昌之さん)ことが影響して低迷を続けていた。

 2月には「1ドル=120円台」だった為替が110円台と大きく円高に振れたこともあり、年初からの下落率は19%に達した。

 しかも、6月24日には英国の国民投票でEU離脱が決定。為替も「1ドル=100円」を一時割り込んだことも影響し、日経平均は急落し、下落率は20%にまで達した。その後もさえない動きが続いたが、夏場以降は徐々に潮目が変わってきた。相場を動かしたのは、またもや外国人投資家だ。

「大幅に売り越していた外国人投資家が、10月からは買い越しに転じました。しかも、10月の買いが先物7割・現物3割だったのに対して、11月は半々と、現物株への買いが厚くなっており、中長期投資を目的とした、筋のいい投資家が多くなっています」(田代さん)

 日経平均は夏場以降、ジリジリと回復し、11月のトランプ相場で一気に回復してきた。さすがにトランプ相場は誰も予想できなかっただろうが、相場を陰で動かした外国人投資家の動きは、日本取引所グループのサイトにある「投資主体別の売買動向」で確認できる。

 もし、こうしたデータをこまめにチェックしておけば、夏場以降、新興株から大型株に乗り換えておき、トランプ相場で儲けることもできたはず。2016年は、日経平均株価も東証マザーズ指数も、それを持ち続けていただけではゼロ成長。相場次第で臨機応変に乗り換えることが大切だと改めて認識させる1年だった。