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2016年8月下旬発売予定だったものが2016年9月中旬に延期、さらに11月3日に再延期、そして12月中旬、最終的には12月30日というようにして約4ヶ月も延期を重ねまくっただけのことはあり、ページ数は528ページから560ページへ増量、インタビュー収録メンバーも多数追加されており、おそらく3月22日に発売されるBlu-ray「シン・ゴジラ」などに同梱されるはずのメイキング映像以外は全部入っていると言っても過言ではないほどの中身となっています。

これがAmazonで注文した「シン・ゴジラ」公式記録集「ジ・アート・オブ シン・ゴジラ」



片手で持てないほどの重さ



重さは3.55kg



560ページの分厚さもかなりのレベル



書籍外側シュリンクを外します。なお、貼られているシールはそのまま応募券となり、庵野秀明総監督直筆サイン入り表紙カバーが抽選で50名様にプレゼントされることになっているとのこと。応募は2017年2月28日消印有効。



白い段ボール箱を開封すると中からBlu-ray発売告知しおりと雛形レプリカのチラシ登場。第2形態と第3形態の雛形も企画中という旨がさらっと書いてあります、期待大。来年のワンフェス2017[冬]で展示されるのかも。



書籍本体と台本はよさげな雰囲気の箱に入っています



学校の図書館によくあるような昔の書籍っぽい雰囲気の装丁で、布地なので「クロス装」、そこへエンボスで「ジ・アート・オブ シン・ゴジラ」と題名あり。



左にあるのが公式記録集、右にあるのが関係者配布用製本と同仕様の完成台本



完成台本の表紙



これも分厚い、300ページ以上あります



全八巻、封切日平成28年7月29日、上映時間1時間59分42秒00コマ、仕上り呎(フィート)は10773フィート+00コマ



各巻の説明



人物名表も網羅



ゴジラの動きを熱演した野村萬斎の名前は別格の扱い



ラストのスタッフロールで出てきた関係各所もぎっしり



台本を読むと映画の各シーンが甦るわけですが、いよいよ公式記録集の方へ。カバーはゴジラ、しっぽの長さを活かしたデザイン。



公式記録集単体だと重さは2.45キロ



仕様はA4版変型となっており、フルカラーで高さは30.5cm



幅は23.3cm程度



分厚さは3.7cmぐらい



カバーを外した表紙はエンボス加工



開くと見返りの部分には本編中で出てきたあのマップ、そして鶴田謙二・前田真宏による描き下ろしイラストポスター2枚



左が鶴田謙二、右が前田真宏



裏面はこんな感じ



目次



企画が始まった当初2013年7月5日の庵野秀明による企画メモ



前田真宏による初期イメージデザイン、1954年公開の初代ゴジラの姿を踏まえつつデザインされたもの



このような2体のゴジラに自己増殖するというアイディアもあったものの、この段階で東宝が拒絶



造形作家の竹谷隆之による第2形態の雛形制作過程、造形用オーブン粘土のMr.スカルプトクレイを使っています



こっちは第4形態1号雛形を作っているところ



アニメーション監督の神山健治の協力の下にプロット執筆作業が開始され、神山が企画を離れた後は庵野秀明が単独で進め、2015年7月1日付のプロットメモで完成版の原型に到達、これをベースに脚本執筆を庵野秀明が開始。公式記録集には70種以上のバージョンのうち3種のプロット、製本印刷された準備稿、決定稿、最終決定稿の3種の脚本のWord版が掲載されています。



ロケハン写真も一部抜粋とは言うものの山のように載っています。2015年2月中旬から開始され、6・7月にメインが行われ、8月の撮影開始後も行われ続けたそうで、撮影順で掲載されています。



絵コンテも多数掲載されており、担当した人ごとに分けられているので、各自の絵コンテの描き方の特徴というかクセが露骨に分かるようになっています。以下は轟木一騎によるもの。



これは摩砂雪



鶴巻和哉



特技監督の樋口真嗣



そして庵野秀明



野村萬斎によるモーションキャプチャー



ゴジラ第4形態は3Dプリンターで出力。このスクリーンショットはGIGAZINEロゴ入りのSDカード入れ作成時に使用した「Zortrax」のソフトウェアのものっぽい。



映画美術も多く収録されており、圧巻。以下のは東宝スタジオ第9ステージで、右側が片面の取り壁が外された状態で待機中の官邸地下危機管理センター・幹部会議室のセット。左側が官房長官室に改造するため分解途中の総理執務室。もちろん公式記録集にはそれぞれのセットも豊富に掲載されています。



このような図面まで収録されているのは完全に想定外。先ほどの東宝第9ステージにおける平面図となっており、いろいろな映画の資料集をこれまで見てきましたが、こういうのはかなり珍しいです。



もっと珍しいものが役者のスケジュールや各方面からの情報や要望をまとめて作成した総合スケジュール表。この総合スケジュール表「総スケ」をもとにして制作部や現場が撮影準備を進めていき、これとは別に現場で翌日の撮影スケジュール表としてまとめた「日々スケ」がプリントとメールで配布されていたそうです。



ミニチュア撮影したシーンも収録されており、これは「S149 崩壊する法面」。法面のコンクリートの擁壁はカポック造形で原型を作っており、撮影時には法面を人力で破壊、上から落ちてくる土砂も人力で落としています。



「S344 倒壊するビル室内」もミニチュア。1/4サイズで作られています。



これは「アニマトロニクス ゴジラ」、竹谷雛形を元に特殊造形班によって作成されたもの。完成品から逆算して1/38スケールとなっており、フレームに内蔵されたエアクッションなどの機械仕掛と外部からの人力で操作。



ミニチュア特撮のシーンはミニチュア特撮美術の第一人者で平成に入ってからの「ゴジラ」「ガメラ」「ウルトラマン」各シリーズで視覚効果を提案してきた三池敏夫が担当、インタビューも読み応えあり。「CG素材のためのミニチュア」「オフィス倒壊の大仕掛け」「ミニチュア特撮の意地」といったことが書かれています。



CGの部分の解説もすさまじく、例えば第2形態はZbrushデータで最高Subdivideレベル時の様子が載っており、総ポリゴン数は1億876万4238。



第4形態はさらに上で、総ポリゴン数は3億1690万2016。



VFX/CGについて最終追い込み時に貼られていた残数チェック表。99%時に「百里の道を行く時は九十九里をもって半ばとせよ」とのコメントが庵野秀明から付けられていたとのこと。レンダリングにどれぐらいの台数のサーバを用意し、どれぐらいの時間がかかりまくったかというエピソードもさらっと載っています。



政府関係の取材にはなんとカドカワ代表取締役社長・ドワンゴ代表取締役会長の川上量生が貢献しており、インタビューを収録。



すさまじい読み応えを得られるのが庵野秀明インタビュー。「日本映画の現場システムに抗えるだけ抗い、今、やれることはやり尽くした感じがします」とのこと。



ほかにも一瞬しか見えなかったモニター用画像をしげしげと観察可能



エキストラとして参加した人に配布された記念品。「どこでも巨災対タオル」のエピソードが面白い。



制作期間2013年6月5日〜2016年7月4日、上映時間119分42秒00コマ、総シーン数332、撮影データ総量90テラバイト、すさまじい物量を感じます。



この充実した内容で約1万円、はっきり言ってお買い得すぎなので、「シン・ゴジラ」を複数回見たような人は黙ってポチるべきレベルです。

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