今年は大晦日と元旦が土日に重なっているため、年末年始の休みが短いという人もいるのではないでしょうか。

気持ちよく新年を迎えるためにも大掃除をきちんとしたいけれど、ただでさえ短い休み、なるべくなら時間はかけないで効率的にというのが働く女性の本音。

というわけで、人気ドラマ『逃げるは恥だが役に立つ』の家事監修も務めた家事代行サービス「ベアーズ」の副社長で、家事研究家の高橋ゆきさんに「ここだけは最低磨いておこう!」というポイントをしぼって教えていただきました。

掃除のポイントを伝授していただいた「ベアーズ」の高橋ゆき副社長

蛇口は三つ編みストッキングで“仕上げ磨き”

食品を扱うキッチンは、いつもすっきり清潔にしていたいもの。まずは、一番目立つ蛇口を磨き上げるコツから教わります。洗面台の蛇口も一緒です。

蛇口などステンレス類の磨き上げに活躍するのは高橋さん考案の「三つ編みストッキング」。ストッキングを半分に折り、折った箇所を結んで3本にします。

「伸縮性があるので、ゆるく編むことで縮みを防ぎます。先端まで編んだら、端をダマにして結んでしまいましょう。両方に持ち手ができ、耐久性が強くなります。もちろん、伝線してしまった古いストッキングでも問題ありません」

三つ編みストッキング

水垢がついたり、白っぽい汚れが気になる蛇口。「いきなり、金タワシやスポンジの固い部分でこすろうとする方がいらっしゃるかもしれませんが、それは超御法度! ステンレスは傷つきやすいので、まず、ふきんに中性洗剤をつけて磨いてください。その後、水で流せば普通の水垢はキレイに落ちてしまうのですが、ここで終わらせないこと。洗ったら、必ず乾いたふきんで水気を全部取り除きましょう」

必ず乾いたふきんで水気をとる

そこからが三つ編みストッキングの出番。

「私たちはこれは“仕上げ磨き”と呼んでいます。三つ編みストッキングは、ステンレスならどこにでも効果アリ。磨き具合の確認の仕方は、のぞいていただいた時に、自分の顔が美しく映っているかどうかです。三つ編みストッキングを十分に活躍させれば、まるで入居時のようなステンレスの美しさが取り戻せます」

自由自在に変形する三つ編みストッキングは、スポンジや手の入らないお風呂場の蛇口の掃除にも使い勝手抜群です。

三つ編みストッキングは手が届きにくいお風呂の蛇口の掃除にも大活躍

ストレーナーはポリ袋の“ミニ洗濯機”でピカピカに

次に、キッチン掃除最大の“難関”、ヌメリや臭いが気になるストレーナーをキレイにします。

手肌が荒れないよう、手袋を装着。最初に、ストレーナーに残っている食べ物のカスなど固形物を取り除き、泡タイプの塩素系漂白剤を360度、全方位から吹きかけます。それをポリ袋の中に入れ、下から2〜3センチくらいまで水を注入したら、口をしっかり縛ってください。

全方位から洗剤を吹きかける

ポリ袋にストレーナーを入れる

「人間、袋をしばると振りたくなりますから(笑)、しっかりシェイクしてください。すると、水が黄色くなってきます。これがヌメリや臭いの原因です。振ることで“ミニ洗濯機”効果が生まれ、水圧が汚れを押し出してくれます」十分に振ったら、15分ほど放置します。

ポリ袋の口を縛ってしっかりシェイク

袋を開け、水で流します。ポイントは、流水でしっかり洗い流すこと。洗剤が残っていると、素材を痛めたり変形の原因になります。

必ず流水で洗い流す

最後に手袋をとって、素手で洗い上がりをチェック。「ここまで、ブラシやスポンジは一切使っていません。こすらず、痛めず、ミニ洗濯機状態でここまでキレイになります!」

ピカピカになりました

一度ピカピカに掃除すると、その状態をキープしたい気持ちが自然と湧いてきます。スッキリした水まわりで新たな一年を過ごしたいですね。

(新田理恵)