発達障害の“二次障害”とは? 周囲の理解不足からなる障害の予防法
二次障害とは、周囲に理解されないために不適切な対応が積み重なることにより、さらに別の障害が起きてしまうもの。二次障害が起こると、発達障害の療育も、より難しいものになっていきます。どんな障害が起こるのか、その予防法をまとめました。
自分に自信がなくなり、引きこもりやうつに
二次障害とは、発達障害の子どもが抱えている困難なことをまわりが理解しきれていないために、さらに別の障害が起きてしまうもの。これは、心理的なことから起こるものと、身体的に影響が出るものと、さまざまです。

子どもが日常生活を一般の子ども達と同様に送れないのは、発達障害の特性であるにもかかわらず、まわりが理解していないと、親や教師にいつも怒られる、友達にいじめられるなどといったことが起こります。すると、子どもは自分で自分のことを「ダメな子」と認識してしまうのです。自分は「何をやってもうまくいかない」というイメージがあるため、自分に否定的になるのはもちろん、何かにトライするとき強いプレッシャーを自分自身に与え、自分を追い詰めてしまう傾向に。こうした状況がずっと続くと、二次障害が発生し、発達障害の療育もより難しくなります。
うつ病や不安障害が二次障害で現れることも
発達障害の二次障害で起こりやすいのは、下記のような症状です。

◯不安障害
不安障害とは、精神疾患の中で不安を主な症状とするものをまとめたものです。不安障害のなかには、あらゆるものに不安を抱く全般性不安障害、不安を感じるとパニック発作を繰り返すパニック障害、母親などから離れると強い不安を感じる分離不安障害、緊張する学校やグループの場が苦手な社交不安障害などがあります。

◯うつ病
「憂うつ」「気分が落ち込んでいる」という症状を抑うつ気分といいます。抑うつ状態とは、抑うつ気分が強い状態。このようなうつ状態が重症である時、うつ病と呼びます。

◯双極性障害(躁うつ)
気分がひどく落ち込むうつ状態に加え、真逆の躁状態も現れ、これらを繰り返す慢性の病気です。昔は「躁うつ病」と呼ばれていましたが、現在では両極端な病状がおこることから「双極性障害」と呼んでいます。

◯パーソナリティ障害
大多数の人とは違う反応や行動をすることで本人が苦しんでいたり、まわりが困っているケースに診断される精神疾患です。ものの捉え方や考え方、感情、衝動コントロール、対人関係といった広い範囲のパーソナリティ機能の偏りから問題が起こるもの。病気であるにもかかわらず、「性格が悪い」と捉えられがちなので注意が必要です。

◯愛着障害
幼い頃に長期にわたって親から十分な愛情を与えられなかったことで起こるのが愛着障害。人間不信になったり、他人と関わるのを避ける、逆に他人に依存してしまう、まわりの目を異常に気にするなどの症状があります。親の接し方によって生じますが、環境やその子どもの性格によっても起こりやすさに差があります。

これらの二次障害は、まわりがいち早く発達障害に気づき、その子の得手不得手や性格を理解し、サポートすることで防ぐことができます。不得意なことは、通常レベルまでできるように練習したりすることで、自己否定観念を植え付けることなく、生活できるようになると言われています。

執筆:月刊『からだにいいこと』編集 -株式会社からだにいいこと