階段から転んだ!落ちた! そのときに知っていたいこと

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執筆:山村 真子(看護師・西東京糖尿病療養指導士)

お酒をたくさん飲んだ時などの失敗話として、「階段から転んだ」「階段を踏み外して下まで落ちた」という話が出てきます。

たいていは笑い話で済んでしまうお話ですが、医療的に見れば、実は決して楽観視できない状況もあります。

そこで今回は、階段から落ちた、転んだ時、どのような症状に注意すればよいか、またその場に居合わせた場合、どういった症状に注意すればよいかについて、ご紹介しましょう。

動かす際は「頭や首、もしくは強打した部分はなるべく動かさないように」


階段から落ちた直後、周囲の方は慌ててしまい、落ちた方をすぐに安全な場所へ動かそうとしてしまいがちです。

しかし頭や首を強く打ち付けてしまっている場合、第三者が動かすことで症状が悪化してしまうことがあります。

そのため、なるべく打ってしまった部位を動かさないように注意しながら、ゆっくりと運ぶようにしましょう。

確認するのは「意識」「頭痛」そして「吐き気」

階段から落ちてしまった後、注意したい症状が「意識」「頭痛」そして「吐き気」です。

頭を強く打った時、一時的に意識を消失することがあります。

すぐに意識が戻ればまだよいのですが、「なかなか目が覚めず、眠り込んでいる」「ぼんやりしていて話がかみ合わない」などといった症状が出ていれば、脳になんらかの障害が出ている可能性が高いため、早急に救急車を呼びましょう。

また、「頭痛があり、どんどん悪化している」「何の前触れもなく突然吐いてしまう」などの症状が出ている場合にも、脳に障害が出ている可能性があるので、すぐに救急対応となります。速やかに救急車を呼んでください。

首の強い痛みは「頸椎損傷」の恐れも

階段から落ちてしまった際、首や背中を強く打ってしまうと、背骨の中にある頸椎という神経を痛めてしまっている場合があります。

この場合は、首以外にも手足がしびれる、もしくは動かしにくい、といった症状が出てきます。

これらの症状が出ている場合には、早急に救急車を呼びましょう。

目立った症状がなくても「落ちた高さ」が重要


階段から落ちてしまった場合、症状とともに「どれくらい落ちてしまっていたか」をみます。

このとき、1メートル以上、あるいは階段にして5段以上落ちてしまった場合は精密検査の対象となります。たとえ症状がなくても、一度受診されることをお勧めします。


また、これよりも低い高さであったとしても、酒を飲んでいた、子供あるいは高齢者だった場合には、痛みに対して正確な情報がつかみにくいため、念のために病院を受診されることをお勧めします。


<執筆者プロフィール>
山村 真子(やまむら・まこ)
看護師・西東京糖尿病療養指導士、一児&犬二匹の母親兼主婦。現在は医療系ライターとして執筆活動中