難攻不落の“世界一の壁”ヒマラヤ・メルー峰にあるシャークスフィンと呼ばれる頂上に挑むドキュメンタリー/[c]2015 Meru Films LLC All Rights Reserved.

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サンダンス映画祭観客賞をはじめ、世界各国の名だたる映画祭で絶賛された山岳ドキュメンタリー映画『MERU/メルー』。作品の内容はもとより、業界としては異例ともいえる大晦日に公開されるとあって、ひそかに注目を集めている。

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映画の舞台となるのはインド北部・ヒマラヤ山脈のメルー中央峰(標高約6250m)。峰の頂上までのダイレクトルートは“シャークスフィン”と呼ばれる450mに及ぶ岩壁で、過去30年の間、誰もその岩壁の攻略をなし得ていない。本作は、この難攻不落の直登ルートの制覇に挑む3人のクライマーの姿と、彼らが抱える苦悩や希望を壮大なスケールと映像美で綴っている。

監督は、登山家・写真家にして、“シャークスフィン”に挑むクライマーの一人でもあるジミー・チンとその妻エリザベス・C・バサヒリィ。ジミーは岩壁を登りながら2台の小さなカメラを駆使して、メルー中央峰の過酷な環境を映像におさめ、さらにクライマーたちの葛藤や友情も描き出す。単なるクライング・ムービーに留まらず、人間の根源的な“冒険心”に斬り込んだ内容だけあって、山を知り抜いた登山家のみならず、映画メディアまでもが絶賛しているのだ。

そして、異例ともいえる大晦日公開。昔から映画業界にとって正月興行は書き入れ時ではあるものの、封切り日が大晦日というのは異例中の異例だ。

その辺りの事情を本作の配給を手掛けるピクチャーズデプトの担当者に聞いてみた。すると…「この映画は、ただクライマーが岩壁を登る様子を記録しただけの作品じゃなくて、例えば人生という山にチャレンジしたり、挑戦を通じて自分自身を成長させていったりする、つまり人間が何かを乗り越えていく話なんです。映画を見た人がそういう風に『よし!頑張ろう』という気持ちになれるのは、やはり1年の始まり…元旦だと思ったので大晦日公開に決めました」とのこと。

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