実在の検事の苦闘の日々を描く (C) 2015 zero one film / TERZ Film

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 2016年のドイツ映画賞で、作品賞や監督賞を含む6冠を達成した「アイヒマンを追え! ナチスがもっとも畏れた男」の本編映像が、公開された。

 西ドイツのユダヤ人検事フリッツ・バウアー(ブルクハルト・クラウスナー)が、イスラエルの諜報機関モサドと協力関係を築き、ホロコースト(大量虐殺)の中心人物だった元ナチス親衛隊将校アドルフ・アイヒマンを追いつめていくさまをサスペンスフルに描く。

 公開された映像では、アルゼンチン・ブエノスアイレスに潜伏中のアイヒマンがインタビューに答えるさまを切り取っている。ユダヤ人問題はどう解決すべきだったか?との問いに、アイヒマンは「1030万人のユダヤ人全員を抹殺できていたら、血と民と自由を守れたのだが。私の罪はそれを完遂できなかったことだ。敵の根絶方法は私が提案したのだが、中途半端だった。それが私の罪だ。もっと徹底すべきだった」と平然と言い放つ。人類史上最悪ともいえる事件を引き起こした“戦犯”の底知れぬ闇が浮き彫りになるシーンだ。

 本作では史実に基づいた作品作りが行われているが、劇中に登場するアイヒマンの肉声インタビューテープは実在するという。劇中には、ナチ占領下のオランダでナチスのプロパガンダのための印刷物を作り、戦後はアルゼンチンへ逃亡後アイヒマンのインタビューを行ったことで知られるビレム・ザッセンも登場する。

 「アイヒマンを追え! ナチスがもっとも畏れた男」は、「ブリッジ・オブ・スパイ」や「ヒトラー暗殺、13分の誤算」などでも存在感を放つクラウスナーが主演するほか、「あの日のように抱きしめて」のロナルト・ツェアフェルト、「ワイルド わたしの中の獣」ではヒロイン役を務めたリリト・シュタンゲンベルクらが脇を固める。2017年1月7日から全国公開。