製作業も順調 (C)eOne Films (EITS) Limited

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 「英国王のスピーチ」のオスカー俳優コリン・ファースが、無人戦闘機(ドローン)戦争の裏側を描いたプロデュース作「アイ・イン・ザ・スカイ 世界一安全な戦場」(公開中)について語ったインタビュー映像が、公開された。

 アフリカ・ナイロビでドローンを使ったテロリスト捕獲作戦を実行中の英米軍が、ターゲットが自爆テロを計画中と知りミサイルで一掃しようとするが、殺傷圏内には民間人の少女がおり、苦渋の選択を迫られる。「クィーン」のオスカー女優ヘレン・ミレン、故アラン・リックマンさん、人気ドラマ「ブレイキング・バッド」のアーロン・ポール、「ブレードランナー 2049」(2017年11月公開)のバーカッド・アブディ、「バイオハザード」シリーズのイアン・グレンといった豪華キャストが顔をそろえた。

 ソニー・ミュージックUKの元会長兼CEOだったジェド・ドハーティとともに、12年に映画製作会社レインドッグ・フィルムズを立ち上げたファースは、第74回ゴールデングローブ賞で2部門にノミネートされた「ラビング 愛という名前のふたり」(17年3月公開)でもプロデューサーを務めるなど、活躍の幅を広げている。

 ドローン戦争の知られざる内情を踏み込んで描いているが、ファースは「8年前に脚本を書いていた当時、(脚本家の)ガイ(・ヒバート)は未来を見据えていた。そのころは、政府がドローンで外国を攻撃することなど許されなかった。映画が公開になってから現実化したことだ」と語り「映画を見終わった後も議論は続いてほしい」と呼びかける。

 ファースは、本作では明確な“悪者”と“ヒーロー”を置くような2項対立形式をとらず「サスペンスの緊迫感は大きいけれど、常に道徳観を問いかけられ苦しみもある。彼ら(作戦の決行指示を出す軍人たち)はつらい決断を迫られるんだ。単純な判断は決して許されない」と意図を解説。劇中には、各キャラクターがそれぞれの立場から“正義”を貫こうとするさまが描かれており、ファースの言葉からはパワーバランスに細心の注意を払っていたことがうかがえる。

 その上で、「作品が成功した理由は配役ともいえる」とキャスト陣を絶賛。ドローンパイロットのワッツ中尉に扮したポールを「僕が知っている役者の中でも特に力強い葛藤を表現できる」、軍人と政治家の間に立たされて苦悩するベンソン中将役のリックマンさんを「ものすごく具体的に演じる役者だ。彼にしかできない人物像になった。厳粛さや知性が感じられユーモアのセンスもある」、現地工作員のジャマを演じたアブディを「作品のスターだ。スクリーンで見ると彼の存在の大きさに気づく」とたたえている。

 「アイ・イン・ザ・スカイ 世界一安全な戦場」は、「ツォツィ」のオスカー監督ギャビン・フッドがメガホンをとった。TOHOシネマズシャンテで先行公開中。2017年1月14日から全国で公開。