起業家ジェシカ・アルバが勝訴 「オーガニック表示」訴訟で

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ロサンゼルス上級裁判所は12月、家庭・パーソナルケア用品ブランドのオネスト・カンパニー(The Honest Company、以下オネスト社)が製造販売するベビー用調製粉乳の「オーガニック」表示が偽りであるとの訴えを棄却した。

女優で起業家のジェシカ・アルバが創業した同社に対し、今年4月に訴訟を起こしたのは、ミネソタ州を拠点とするNPOのオーガニック・コンシューマーズ・アソシエーション(オーガニック消費者連盟、以下OCA)。

OCAは、オネスト社の調製粉乳に「オーガニック食品に含まれることは許されない11の合成物質」が含まれており、そのうちの一つである亜セレン酸ナトリウムは「極めて有害で毒性の強い合成化合物」だと主張していた。

それに対し、オネスト社は5月、公式サイトのブログに創業者一同からのメッセージを発表。調製粉乳は米国食品医薬品局の検査をクリアしていること、またオーガニック認定機関の審査により、米国農務省が定めるオーガニック基準(National Organic Program)を満たしているとして「USDAオーガニック」認証を受けていることを説明し、OCAの動機について次のように疑問を呈した。

「知名度を利用する人々」からの妨害

「残念ながら、自分たちの活動への関心を集めるために、オネスト社やジェシカ・アルバの知名度を利用しようとする人々がいます。そのような動きが、幸せで健康な家庭生活を応援するという私たちの使命を阻止することはありません」

オネスト社はさらに「現行のオーガニック基準に関する意義申し立ては、オネスト社ではなく、米国政府に対して行うべきです」と述べており、この点が今回の勝訴に結びついたと思われる。

ロサンゼルス上級裁判所は、「USDAオーガニック認証の認定機関である連邦政府機関が、その製品は(オーガニック)基準を満たしていると判断し、オーガニックであるとの表示を許可した以上、表示の正当性に関して責任を問われるべきは認定機関の決定であり、製造業者ではない」との判決を下した。

訴えを棄却されたOCAは上訴しており、今後もオネスト社のオーガニック表示が消費者を欺いていると主張し続ける構えだ。OCAはフォーブスの取材に対し、「私たちは引き続き、オーガニックのベビー用調製粉乳の成分について消費者を啓蒙し、また不正表示された製品を避けるように呼びかけていきます。オネスト社に対しても、製品からオーガニック表示を外すよう働きかけます」と答えた。

80名の人員削減も発表

オネスト社はこの1年半、急成長を遂げる一方で、世間の厳しい目にさらされてきた。同社は調製粉乳の他にも、日焼け止めや洗剤などの効果や成分表示をめぐって数々の訴訟を起こされている。

また、今月上旬には、来年の第1四半期に80人の人員カットを行うことを発表した。カットの大半は、テキサスのコールセンター業務の自動化によるものだが、同社は直営の実店舗オープンに向けて事業拡大を図っており、そのための組織再編成も行われるという。

この人員削減にあたり、オネスト社は次の声明を発表した。

「オネスト社の共同創業者でCEOのブライアン・リーは、企業の成長のため、そして最高に素晴らしくシームレスなユーザー体験を届けるために、オムニチャネル化戦略を進めていきます。(中略)長期的プランのもと、チームの編成とテクノロジーのインフラを進化させることに注力します」

2017年は同社の洗剤のリニューアルも控えている。アルバは11月、女性起業家をゲストに迎えるフォーブスのポッドキャスト番組「Million$」に出演し、合成化学物質「ココアルキル硫酸ナトリウム」を排除した洗剤を約2年前から開発中であると発言。「これまでにない界面活性剤を使い、保存剤システムも一新しました。今は人体への安全性テストを行っているところです」と語っていた。