「LINE」「九州旅客鉄道」「串カツ田中」など、 話題になった新規公開株の2017年の株価はどうなる? 新規公開株で上昇期待の高い銘柄をプロが厳選!

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2016年も多くの企業が新規上場を果たした日本株市場。現在発売中のダイヤモンド・ザイの総力特集「2017年『株』全予測&儲け方」では、2016年1月〜11月の間に新規上場した銘柄がどう動いたか、株価の上昇率ランキング形式で紹介している。

新規上場銘柄の中で最も上昇率が高かったのは、3月上場の「ヒロセ通商(7185)」だった。一方、世間的に話題となった「LINE(3938)」「九州旅客鉄道(9142)」「串カツ田中(3547)」の注目3銘柄はどうだったか? また、その他に今後が期待できる新規上場銘柄とは? プロの分析とともに紹介!

大きな話題をさらった人気3銘柄の今後を分析!

 右のランキングは、2016年に新規上場した銘柄の株価上昇ランキングだ。

 2016年1月から11月までに新規上場した銘柄の上昇率トップは、FX取引の大手「ヒロセ通商(7185)」。3月18日に上場。初値は830円だったが、春から初夏にかけて株価はさえず、6月24日には580円まで下落した。その後、7月29日に発表された第1四半期決算で顧客預かり証拠金が順調に増加していることが伝えられると、株価は上昇に転じ、一時は2520円にまで急騰した。

 以下、ネットを活用したM&A仲介を他社に先駆けて開始、地域や領域を超えたマッチングの可能性を広げている点が評価された「ストライク(6196)」、リサイクル企業の「リファインバース(6531)」、野菜直売所の運営を手掛ける「農業総合研究所(3541)」と続く。

◆2016年・新規公開株の株価上昇率ランキング
株価(12/2) 単元 上昇率 年初来安値
(日付)
投資判断 最新の株価
1位  ヒロセ通商(7185)
1964円 100株 239% 580円(6月24日) 強気
【分析コメントトランプ政権への期待により為替相場が変動し、取引が活発に。
2位  ストライク(6196)
5800円 100株 231% 1750円(6月24日) 強気
【分析コメント事業承継の案件を中心に、M&Aの仲介需要が順調に伸びている。
3位  リファインバース(6531)
4715円 100株 165% 1782円(8月8日) 強気
【分析コメント原油価格の上昇で、リサイクル樹脂の人気が高まる。
4位  農業総合研究所(3541)
4395円 100株 144% 1800円(6月16日) 強気
【分析コメント農作物直売所の導入スーパーが増加、前期は大幅営業増益を達成。
5位  エボラブルアジア(6191)
1875円 100株 128% 821円(3月31日) 強気
【分析コメントオンライン旅行が成長。東証1部上場を推進中。
6位  マーキュリアインベストメント(7190)
2891円 100株 112% 1362円(10月17日) 中立
【分析コメント中堅企業支援などのファンドを運営。株価は急伸後の調整一巡か。
7位  中本パックス(7811)
2821円 100株 103% 1391円(3月9日) 中立
【分析コメントグラビア印刷のコア技術をベースにラミネート加工など用途拡大へ。
8位  チエル(3933)
1500円 100株 101% 745円(4月18日) 強気
【分析コメント学校教育のICTに特化して成長。教材提供のクラウドも堅調。
9位  キャリア(6198)
4450円 100株 85% 2410円(8月18日) 強気
【分析コメントシニア人材派遣、介護市場への人材提供を行なう。需要は大きい。
10位  ヨシムラ・フード・ホールディングス(2884)
1510円 100株 85% 818円(6月7日) 中立
【分析コメントチルドギョーザが好調。生協などへの販売が好調に推移している。
26位  串カツ田中(3547)
5940円 100株 39% 4260円(9月14日) 弱気
【分析コメント好需給で株価は急騰。ただ、PERに割高感がある。
47位  LINE(3938)
4400円 100株 16% 3780円(7月15日) 弱気
【分析コメント売上げの4割を占める広告は続伸も、ゲームなどが減収。
69位  九州旅客鉄道(9142)
2968円 100株 4% 2851円(10月25日) 中立
【分析コメント不動産を軸に小売りなど多角化に積極的。来期は増益へ。

上昇率ランキング外の注目すべき2016年新規上場銘柄は?

 また、ダイヤモンド・ザイ2月号では、フィスコの小林大純さんが、2016年の上場銘柄の中から、今後特に注目すべき4銘柄を選出してくれている。ここでは、そのうちの2銘柄を紹介しよう。

 一つは、障がい者の就労支援を手掛けて社会的意義が大きい「LITALICO(6187)」だ。「障害のない社会をつくる」という目標を掲げ、就労支援、幼児 教室・学習塾などの教育サービスを提供している。既存拠点の売上は順調なうえ、全国的にこれから拠点を開設する余地が大きいと見られている。ROEは27.2%とかなり優良だ。

 もう一つは「ユーザベース(3966)」。経済情報に特化したニュース共有サービス「ニューズピックス」を運営し、注目度が高い。有料会員が伸長しており、収益が安定的に拡大。2016年12月期には損益分岐点を突破して利益拡大の段階に入る見通しだ。

積極出店の「串カツ田中」は判断が分かれる結果に!

 2015年の郵政3社と同様に、2016年にも、社会的に大きな関心が寄せられた新規公開株があった。「LINE(3938)」「九州旅客鉄道(9142)」そして「串カツ田中(3547)」だ。これら3社の株価は、今後はどう動くか?

 大阪由来のレシピを持ちこんで「串カツ田中」が東京・世田谷に第1号店を作ったのは2008年12月。それから、わずか8年で131店舗にまで成長した。

「ハワイにも進出するなどグローバル志向。今後も堅調な業績が予想されます」(東京IPOコラムニスト・松尾範久さん)

 株価は上場後9090円の高値を付けた後、5000円台後半まで調整してきたが、それでも初値4425円よりは大きく超過している。ただ、SBI証券投資調査部シニアマーケットアナリストの藤本誠之さんは、「30倍以上のPERは割高」と評価して、「弱気」とし、松尾さんと判断は分かれた。

「九州旅客鉄道」と「LINE」の株価は、2016年12月5日現在、初値(「九州旅客鉄道」は3100円、「LINE」は4900円)を下回っている。しかし、DZHフィナンシャルリサーチの田中一美さんは「『九州旅客鉄道』は年明け以降には見直し買いで回復する」と予想する。  

「ターミナル駅の新不動産が収益に寄与して、来期は間違いなく増益に。それをにらむ3月頃には、3500円台になるイメージです」(田中さん)

 一方、「LINE」は厳しいと、DZHフィナンシャルリサーチ・小松弘和さんは分析する。  

「広告が成長し、収益は安定化しますが、株価を押し上げる材料は不足。最高値となった5000円近辺が上値の抵抗になりそうです」(小松さん)

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