2016年に「勝った」ブランド、「負けた」ブランド

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2016年が終わりを迎えるにあたって、筆者は世界各地の350人超の仕事仲間に、今年の勝ちブランドと負けブランドを選ぶのを手伝ってもらった。選定にあたっては、アマゾンやアップル、グーグルやナイキといったおなじみのブランド以外に注目するよう促した。

良くも悪くも最も話題になったブランドについては、総意が得られた。まずは勝者から。

フィットビット

シリコンバレーは何年も前からウェアラブルデバイスが主流になるだろうと予想していたが、それをようやく実現できたのがフィットビットだった。デザインもおしゃれで、ヴェラ・ウォンやトーリー・バーチのような著名デザイナーとのコラボも魅力的だ。

加えてソーシャル機能もついている。アップルウォッチの顧客離れが進むなか、72%の顧客定着率を誇るのも当然だ。フィットビットは今や、ウェアラブルデバイス事業を去り、健康増進ビジネスの領域に進出しつつある。これでこの先何年も、勝者であり続けられる可能性がある。

スナップチャット

当初は機能が1つしかなかったスナップチャットだが、今では決済サービスのスナップキャッシュや、サングラス型の撮影ガジェットであるスペクタクルズといった製品も登場している。

2016年は27%の成長を遂げ、米国内のユーザー数は5,860万人とツイッターやピンタレストを超えた。2017年には最も注目を集めるIPO(新規株式公開)の1つになるかもしれない。

インスタグラム

写真の共有が簡単にできることから、世界で5億人以上が愛用しているソーシャルプラットフォーム。ユーザーである若者たち(90%は35歳未満)が毎日8,000万枚の写真を投稿し、35億回の「いいね!」をしている。

ユーザーを魅了し続けるために「ストーリーズ」(大人向けスナップチャットのようなもの)などの新たな機能も発表。2016年の年間収益は32億ドル(約3,760億円)、2017年は64億ドル(約7,518億円)に達すると推定する声もある。

ツイッター

かつて絶好調だったツイッターは問題に直面している。広告収入は増えているが、シリコンバレーで最も重要な測定基準とも言われる”ユーザー数の増加率”が9四半期連続で低迷しているのだ。そのため従業員9%をリストラし、ループ動画共有アプリVine(バイン)を終了した。

2016年の米大統領選では大きな役割を果たしたが、その注目を利用してビジネスを活性化させることはできなかったようで、ディズニー、グーグル、セールスフォース、ベライゾンやマイクロソフトといった企業はいずれも買収を拒否したと報じられている。

米ナショナル・フットボール・リーグ(NFL)の試合をライブ配信する計画も話題になったが、広告収入はわずか1,100万ドル(約13億円)のようだ。

NFL

NFLは実質的に毎年、運営がまずいブランドに挙げられている。2016年はテレビ放送の視聴率が最初の6週間で11%と急落した。プロフットボールが活気を失っている理由の一部は一時的なもので、NFLの責任ではない。多くの視聴者がワールドシリーズ(大リーグ)でのカブスの優勝や大統領選挙の方に流れたのだ。

ライブ中継に対する視聴者の興味が全体的に失われていることや、脳震とうの危険性に対する意識の高まり、”国歌論争”などが多くのファンを遠ざけたのも、厳密に言えばやはりNFLに責任はない。

だがデフレ―トゲート問題(ボールの空気圧を抜いた疑惑)やドメスティックバイオレンスに関する偽善的な方針など、NFLは自ら問題を引き起こした。一番の問題は、多くのファンにとって試合が以前ほど面白いものではなくなっているという現実だ。

サムスン

敗者ブランドの中では生き残りが確実視されるブランドだ。サムスンは世界で最も時代と関連性のあるブランドの1つであり続けている。競争するほぼ全ての分野のリーダーであり、史上最高のテック企業の1つと広く認識されている。

だが特に製品のリコールなどのトラブルが発生した際が問題だ。レスポンスが遅く説明が曖昧で、交換でもトラブルが発生し、意思決定までに時間がかかったことで、ギャラクシーノート7は生産終了に追い込まれた。

さて、あなたの選ぶ2016年の勝者と敗者は、どのブランドだろうか?