命を救ってくれた航空救急隊にお小遣いを寄付した少年(出典:http://www.itv.com)

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「自分が助けてもらったことを忘れず恩返しをしたい」 そう思った10歳の少年が、妹と一緒に1年間貯めたお小遣いを航空救急隊に寄付した。幼い兄妹の健気な思いに少年の命を救った救急隊員だけでなく、それを知った誰もがほっこりさせられるという素敵なニュースが『itv.com』など複数のメディアが伝えている。

英南西部コーンウォール州に属する「Cornwall Air Ambulance(コーンウォール・エア・アンビュランス、以下CAA)」はイギリス初の救急ヘリコプターであり、コーンウォール一帯と南西部にあるシリー諸島での緊急事態に対応してきた。政府からの援助を一切受けておらず市民や企業などの寄付金で運営されているこの救急隊は、毎年実に700以上もの使命に対応し、多くの人々の命を救って来たという。

コーンウォールのレッドルースに住むディラン・ニーボーン君も、このCAAに命を救われた一人だ。ディラン君は2014年、馬匹運搬車に轢かれて九死に一生を得た。肺は荷台に押し潰され激しい内出血を起こしており、頭と首にも重傷を負うほどであった。

連絡を受けたCAAの隊員たちはすぐさま出動し、ディラン君の自宅からトゥルーロにあるトレリスクのロイヤルコーンウォール病院まで4分で搬送した。ディラン君はそこで待ち受けていた小児専門医チームに託されたが、その後緊急手術のためにブリストルのロイヤル病院へと運ばれた。

母のリンゼイさんは「CAA隊員たちの迅速な救助と対応がなければ、ディランは助かっていなかったでしょう」と話しているが、それは10歳のディラン君本人も理解していたようだ。彼は今年1年間、貯めたお小遣いを救急ヘリコプター維持のために寄付することを思い立った。

昨年はお小遣いで自転車を購入したディラン君だったが、今年は妹カイリーちゃんと一緒に頑張って117.81ポンド(約1万7000円)を貯め、自分を救ってくれたCAAに手渡した。

2014年にディラン君の救助に当たった隊員のミック・マクラクランさんは「あれだけ深刻な状態だったディラン君が、元気になって走り回る姿を見ることができるのは本当に嬉しいことです」と話し、幼い子供2人が必死で貯めたお金を寄付してくれたことに感謝の気持ちを述べた。

母リンゼイさんは「息子はチャリティの意味を理解しています。自分たちの寄付したお金でヘリコプターを運用し、人命救助ができるということを知っています」と語っている。

ディラン君の身に起きた事故のように、一刻を争う緊急事態には空からの救助が必要不可欠だ。政府の予算の都合もあり、イギリスでは救急ヘリコプターの経費のほとんどが寄付金で賄われている。一般市民と企業団体の力によりヘリコプターの運営が続けられ、多くの命が救われているのだ。それに貢献することができたディラン君とカイリーちゃんを、両親はきっと誇りに思っているに違いない。

出典:http://www.itv.com
(TechinsightJapan編集部 エリス鈴子)