現在世界ではさまざまな分野においてロボットが進出しており、将来的には既存の職業の多くがロボットに取って代わられるとの予測もある。中国でもロボット産業は目覚ましい発展を遂げているが、まだまだ日本などの先進国を脅かす存在にはなっていないとの認識が、中国の業界内にはあるようだ。(イメージ写真提供:123RF)

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 現在世界ではさまざまな分野においてロボットが進出しており、将来的には既存の職業の多くがロボットに取って代わられるとの予測もある。中国でもロボット産業は目覚ましい発展を遂げているが、まだまだ日本などの先進国を脅かす存在にはなっていないとの認識が、中国の業界内にはあるようだ。

 中国メディア・証券時報は23日、「国産ロボットが日韓、欧米を追い抜かすためのカギは何か」とする記事を掲載した。記事は、2016年における中国でのロボット販売数が世界全体の30%以上を占め、中国が4年連続で世界最大の工業用ロボット市場となっていると紹介。今後5年、中国の工業用ロボット販売数は20%超の成長率を保つとの予測も出ていると伝えた。

 また、中国国内のロボット産業は環渤海、長江デルタ、珠江デルタ、中西部地域に集中し、集約化が進んでいるほか、ロボット関連企業はこの数年間で数十社から数千社にまで増加したと紹介している。

 一方で、中国のロボット業界においては「日韓や欧米のロボット業界に比べると、なおも大きな差がある」との認識があると説明。「現在彼らは中国企業による追い上げを恐れていない」とした。「設計は模倣できるが、核となる技術や質の保障は長年の努力によって初めて実現できるもの」であるとの理由を示したほか、工業用ロボット以上にサービス型ロボットの差がより大きいと指摘。サービス型ロボットについては、なおも高度なスマート化の段階に到達しておらず、今後より多くの研究を重ねていくことによって高い基礎力を身に着けることが求められているとした。

 記事は、国産ロボットと世界との差が存在する理由を「中国は後発国」とする一方、後発国ゆえのチャンスも持っているとする業界関係者の話を紹介。世界に追いつくにはまだまだ時間は必要だが、その差は毎年縮まっていると伝えた。

 ロボット業界に関わらず、あらゆる産業において、現在の中国は地道な基礎研究を積み重ねる必要性に迫られている。研究や技術の積み重ねは、一朝一夕にできるものではなく、成果が出てそれが広く応用され、大きな利益を生むようになるまでにはかなりの年月を必要とする。これまで目先の利益を最優先させてきた中国企業が、じっくりと腰を据えて自らを鍛える心構えができるかどうか。これこそが、中国のロボット産業が世界に肩を並べ、抜き去るためのカギと言えそうだ。(編集担当:今関忠馬)(イメージ写真提供:123RF)