日本と中国の3社が香港に合弁会社を設立、中国やアジアの市場で日本の人気アニメなどコンテンツビジネスを展開することになり、東京で調印式を行った。写真は右から王麒誠漢鼎宇佑集団社長、水野英明BIGFACE代表取締役、後藤錦隆道紀忠華シンクタンク日本支社代表。

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2016年12月19日、総合エンタメコンテンツ企業・株式会社BIGFACE(本社東京都・中央区、水野英明代表取締役)、中国の大手エンターティンメント企業・漢鼎宇佑集団(本社杭州市、王麒誠社長)、北京・清華大学系の道紀忠華シンクタンク日本支社(東京都・千代田区、後藤錦隆代表)の3社は香港に合弁会社「Hakim Bigface Interactive Entertainment Ltd」を設立、東京で調印式を開催した。

合弁会社は、株式会社BIGFACEの日本におけるコンテンツビジネスでの実績やノウハウと、漢鼎集団の中国におけるエンターティンメントビジネスでの実績やノウハウなどを相互に生かすことが狙い。3社が持つ経験やノウハウ、あらゆる経営資源を活用し、巨大なマーケットである中国やアジアで日本の様々なコンテンツビジネスを展開することを目的としている。

同日、株式会社BIGFACEで開催された共同記者会見で、同社の水野英明代表取締役は「日本の人気コンテンツを広く提供する。中国の巨大なマーケット規模と日本のアニメ人気が相まって、非常に大きな成功の可能性がある」と言明。王漢鼎集団会長は「アニメ好きな中国の若者のあらゆるデータを提供し、エンターテイメント分野をさらに発展させたい」と強調した。道紀忠華シンクタンクの後藤代表は「3社の合弁会社による中国進出は新たに日本のソフトを中国に普及させ、文化的にも産業的にも相互発展に貢献できる。中国を中心としたアジアの懸け橋となる事業を展開したい」と述べた。

合弁会社の資本金は225万香港ドル(約3400万円)。出資比率は株式会社BIGFACEが40%、漢鼎集団と道紀忠華シンクタンクが合わせて60%。取締役会長に株式会社BIGFACE代表取締役水野英明氏、同社長に漢鼎集団の李鵬氏、取締役に後藤道紀忠華シンクタンク代表らが就任した。

株式会社BIGFACEは、今後、日本のコンテンツ原作者や制作委員会との様々なネットワークを活かして、合弁会社に様々なコンテンツのライセンスを供給する予定。株式会社BIGFACEはクロスメディア作品への参画や、テレビ番組企画制作やショップ事業も展開している。

漢鼎集団は中国におけるエンターティンメント事業に関する様々なメディアプラットフォームを保持。コンテンツの企画や開発、事業展開で大成功を収めており、クロスメディア(多媒体)事業の根幹となるテレビ、映画、ゲームなどの分野で大きな影響力があり、映画館など多くの経営資源を持っている。漢鼎宇佑集団グループの市場価値は3兆円規模といわれている。36歳の王会長は「2016『80後』(1980年代以降生まれ)長者番付」で1位となった。

道紀忠華シンクタンクは中国政府系シンクタンクとして、事業における法的かかつ制度的な面での支援を行う。中国内やアジア圏での戦略的な事業提携等の展開を行ううえで、道紀忠華シンクタンクがもつ清華大学と清華ホールディングスの様々なネットワークなどの経営資源を活用していく。

◆中国で大ヒット相次ぐ日本アニメ

中国には日本のアニメファンが多い。「NARUTO」「ドラえもん」「ONEPEACE」「スラムタンク」「ちびまる子ちゃん」「キャプテン翼」などは人気タイトルで、「日本アニメ旅行ツアー」という旅行プランまであるほどだ。映画においては、「STANDBYMEドラえもん」が中国で大ヒットを収めた。これまで中国で公開されたアニメ映画の興行収入の最高記録は2 0 11年公開の「カンフー・パンダ2」の6.1億元だったが、終了日までの30日間での累計収入は5.3億元を記録し、最高記録に迫る大ヒットになった。

さらに最近では、アニメ映画「君の名は。」が2016年12月2日から劇場で公開され、初日の興行収入が7591万元と、中国で上映された邦画アニメの初日の記録を更新。3日間での興行収入でも昨年の「ドラえもん」を抜き歴代1位で大ヒット記録を伸ばしている。(八牧浩行)