(写真=韓国金取引所)

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「裕福な家庭に生まれる(Born with a silver spoon in one’s mouth)」という英語の慣用句を受けて、「金の匙」「銅の匙」「土の匙」と、貧富の差によって人を区別する「スプーン階級論」が、韓国に広まってから約1年が過ぎた。

(参考記事:韓国の若者たちが作り出した社会的身分制度「スプーン階級論」とは

今やニュースでもおなじみの「〇〇匙」という言葉は、昔からの文化にも影響を及ぼしているほど、すっかり定着済みのようだ。

韓国には、赤ちゃんの生後100日に「百日パーティー」を開く習わしがある。赤ちゃんの死亡率か高く、100日を超えることすら難しかった昔からの風習が今でも続いているのだ。

パーティーの参加者は赤ちゃんの健康と長寿を願って「金の指輪」を贈るのが一般的。しかし、最近は金の指輪よりも「金の匙」が人気らしい。

一瞬でも握らせたい

「韓国金取引所」によると、今年販売された百日パーティー用贈り物の60%以上が「金の匙」だったという。赤ちゃん用のミニサイズではあるが、細工が難しいために同じ重量の指輪よりも費用が高く、1グラムのものが6万6千ウォン(約6千500円)で販売されている。

しかし、金の匙に込められた「金の匙をくわえて生まれた財閥家の赤ちゃんのように、裕福に育ってほしい」という意味が、人々の心を動かしているのではないだろうか。

金の匙に対する評判もかなり良い。

ネット掲示板には「社会に対する風刺のように思えて面白かった」「小さいけど一瞬でも子供の手に金の匙を握らせて、嬉しかったと同時に悲しくも…」「贈り物でもらった金の匙で食事させたい。そうすると、本当に“金の匙をくわえた”子供になるでしょ?」といった親の経験談も寄せられている。

財閥に対する軽蔑や皮肉を込めつつも、赤ちゃんにはなってほしい「金の匙」。金の指輪の代わりに、金の匙が百日パーティーの定番贈り物となる日も、そう遠くなさそうだ。

(文=S-KOREA編集部)