平均ストロークが5年連続で上昇している菊地絵理香(撮影:米山聡明)

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 今季国内女子ツアーで活躍した注目選手の強さの要因を探る“Playback LPGATour2016”。第4回目は今季『スタジオアリスレディス』でツアー2勝目を達成した菊地絵理香をフォーカス。優勝を含めてのTOP10入り18度かつ予選落ち1度と、安定した成績を残せる秘密をツアープロコーチの辻村明志氏に解説してもらった。
【連続写真】菊地絵理香の強みは
 「2012年からの初シード入りを皮切りに少しずつ進歩を遂げていて、平均ストロークは5年連続で上昇しています(2012年・72.4976⇒2016年・71.3376)。シード入り以前は手先の動きが目立ち、弱いスライスボールが出ていた記憶がありますが、年齢を重ねるごとに手を使わないスイングになってきています」と上半身から下半身のスイングへ変化してきたことで、年々安定感が増していると辻村氏。
 ミート率の高いスイングを紐解いていくと、カギになるのは下半身だ。「ダウンスイングで体重移動が少なく、右股関節の上でネジリ戻すタイプ。手元を自分の体に引きつけて、体の近くを通しながら、インパクトゾーンで右サイドへ向かって深く長く押し込めていく。ボールをフェース面に長く乗せるイメージだからこそのハイドローボールです。菊地選手の強みである"下半身の止まらないスイング"は、右腰・右ヒザ・右足で作り出すエネルギーをあますことなく、ボールに伝え切ることができる。右足のくるぶしが地面方向に近づいていくフィニッシュからもそれが伺えますね(辻村)」。
 ミート率が高い要因には、アドレス時のボールポジション管理がしっかりと出来ている点も…。ショートアイアンではセンターから若干右へ、ミドルアイアンではセンター、ウッドではセンターから若干左へ、と軸中心のセットアップを徹底していることが良いスイングへのキッカケになっているという。
 もちろん着実に精度を上げてきている要因は練習量の多さにほかならない。「今季は100ヤード以内のウェッジショットを日本人の中で一番練習していたのではないか。シーズンを通して帯同した川口キャディと、細かくヤードを打ち分ける練習も繰り返していました。100ヤード以内の距離感は、体で覚えるまでの反復練習が重要。シーズン通してやり続けていたことで掴んだ自信も大きいと思います(辻村)」。
 2015年『KKT杯バンテリンレディス』での初優勝から今季終了までの2年間ですっかりとツアーを代表する選手となった菊地。来季は笠りつ子、鈴木愛らとともに4年ぶりの日本人賞金女王を目指す。
解説・辻村明志(つじむら・はるゆき)/1975年9月27日生まれ、福岡県出身。ツアープレーヤーとしてチャレンジツアー最高位2位などの成績を残し、2001年のアジアツアーQTでは3位に入り、翌年のアジアツアーにフル参戦した。コーチ転身後はツアー帯同コーチとして上田桃子、濱美咲らを指導。上田の出場全試合に帯同し、様々な女子プロのスイングの特徴を分析し、コーチングに活かしている。プロゴルファーの辻村明須香は実妹。ツアー会場の愛称は“おにぃ”。
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