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鍼灸師・若林理砂さんが、あなたの近くにいそうなキャラたちの健康相談に答えるこの連載。シーズン1で登場した個性豊かな患者さんたちの「再診」で、現代を生きる人が陥りがちな、体と心の関係を探っていきます。

男性、40代後半、出版社編集職
前回は飲み会後の疲労感のために来院。そのときはお酒とタバコ、どちらかをやめるようにと指導されましたが、今回はどんな不調を抱えているのでしょうか?

○本日の患者さんの悩み「物忘れが多く、頭の働きが鈍い」

おや、再診ですね。どうしました? 締め切りぶっちぎってきた著者とかいましたか?

「先生冗談きついっすよ。そういうの割と日常だから。なんか最近パッとしなくてね。頭の働きが悪くなってるような気がして。アルツハイマーって若くてもなるんでしょう?」

何をおっしゃるかと思えば。若年性アルツハイマーを疑ってますか。

「いやー、いろいろすぐ忘れるしね。あと、若い子の言ってることがよくわからなくなってきてねえ」

まあねえ、20代と比べたら記憶力は下がるのは仕方ないんですけどね。ところで、タバコやめました? おお、無事おやめになったんですね。アルコールは?

「それはねえ。付き合いもあるし」

頻度は?ほぼ毎日ですか。そうすると、認知能力が下がってくるんですよ。ずっと体内にアルコールの代謝物が回り続けることになるので。それに、やっぱり肝臓の機能も年はとってるわけで、その分若い頃よりもぼーっとする時間が長くなってしまいます。

飲み会続きでそうやって疲労がたまってくると、全体に勢いがなくなってきます。で、なんとなくパッとしない感じになってくるんですよ。アルコール、控えてみてください。

○飲み会で飲み"続け"ないのが重要

「だけど、飲まないとなると、調子が悪いのかとか、噂が立ちそうでねえ」

そんなこと言ってる場合じゃないと思いますよー。今のうちに飲酒の習慣を改善しておかないと、そのうち本当の体調不良で飲めなくなったりします。そうすると、楽しみが一つ減ってしまうでしょう?

健康に気を遣ってアルコールを控えることは恥ずかしいことじゃないです。男性に多いんですが「ガハハっと笑ってガンガン飲んで食べてないと恥ずかしい」って思う方がいらっしゃるのですが、そうして体を壊しては元も子もありませんよ。

一切飲むのを辞めるのではなくて、1〜2杯目だけアルコール飲料にして、その後はノンアルコールビールなどに変更してみてください。適当に酔っているとノンアルコールビールでも大して感覚的には変わらない、とうちの夫が申しております。これなら、あんまり見咎められないでしょう?

「そうですね、それやってみようかな」

それと、アルコール飲み続けていると体の中のビタミン等が足りなくなってぼんやりしていることもあるんで、一回「休肝”週”」とでも言ってアルコールを1週間程度やめて、その間だけ総合ビタミン剤を服用してみてください。アルコールを代謝する際にいろんな種類のビタミンやミネラルが消費されてしまうので、毎日飲み続けていらっしゃる方は慢性的な栄養不足に陥っていることがあるんです。それを、食事プラス総合ビタミン剤の服用で短期間で回復させるのが狙いです。

アルコールが抜ける最初の数日は睡眠がうまくいかないこともあるのですけど、その時は漢方薬のお世話になってもいいと思います。酸棗仁湯とか、柴胡加竜骨牡蛎湯とかいろいろありますから、漢方がわかる薬剤師さんに相談してみてください。

頑張ってみてくださいね。お大事に、養生してね!

(若林理砂)