WEEKLY TOUR REPORT
■米ツアー・トピックス

 PGAツアーは、2013−2014シーズンから10月に開幕し、年を挟んで翌年の9月におおよそツアー最終戦を迎えるスケジュールとなった。今季(2016−2017シーズン)も、昨季(2015−2016シーズン)が終了してからわずか2週間後の、10月13日からスタート。カリフォルニア州のシルバーラードCCでセーフウェイオープンが開催され、熾烈な戦いの幕が切って落とされた。

 今季はこれまでに8戦が消化されたが、12月には公式トーナメントは開催されず、年明けにハワイで行なわれるSBSトーナメント・オブ・チャンピオンズ(1月5日〜8日)からツアーは再開される。

 PGAツアーの選手にとって、この12月、ツアーが再開されるまでのおよそ6週間が実質的なシーズンオフとなる。

 そんな束の間のオフが終わって、2017年を迎えると、松山英樹、石川遼、岩田寛の3人も、PGAツアーでそれぞれの歩みを始める。そこで、彼らの今後の動向について、少し推察してみたい。

 まず松山英樹は、前述のSBSトーナメント・オブ・チャンピオンズから始動する。

 同大会は、2016年にツアー勝利を挙げた選手だけが出場できる"エリート大会"。2月のウエイストマネージメント・フェニックスオープン、10月のWGC−HSBCチャンピオンズで優勝している松山は、もちろん有資格者で2年ぶり2回目の出場となる。

 舞台となるのは、カパルア・プランテーションコース。2015年、初出場したときにはプレーオフ進出に1打及ばずの3位タイと、年初から優勝争いを演じた相性のいいコースだ。現在、出場試合5戦4勝(※)、PGAツアーでも2戦1勝とフェデックスカップ・ランキングのトップを走る松山が、連続優勝なるか、米メディアも大いに注目している。

※日本ツアー2戦(日本オープン、三井住友VISA太平洋マスターズ)、アンオフィシャル大会のヒーロー・ワールドチャレンジを含む。

 翌週のソニー・オープン・イン・ハワイ(1月12日〜15日/ハワイ州、ワイアラエCC)にも、松山は2年ぶりの出場を予定している。しかしながら、この大会が行なわれるワイアラエCCは、実は松山にとって"超"相性の悪いコースなのである。

 まだアマチュアだった2011年に初出場。そこから、なんと3年連続で予選落ちを喫し、唯一予選通過を果たした2015年大会も、3日目に足切りとなって、最終日に進むことができなかった。過去、およそ松山らしくない成績に終わっていて、同コースは松山にとって、まさに"鬼門"となっているのだ。

 問題は、グリーン上だった。ただ、今の絶好調を維持して試合に臨むことができれば、これまでとは違った成績が残せるかもしれない。そういう意味では、逆に楽しみでもある。

 その後、米本土に舞台を移してからは、松山は1週休んでファーマーズ・インシュランス・オープン(1月26日〜29日/カリフォルニア州、トーリーパインズGC)に参戦。翌週のウエイストマネージメント・フェニックスオープン(2月2日〜5日/アリゾナ州、TPCスコッツデール)には、ディフェンディングチャンピオンとして出場することになる。

 さらに、タイガー・ウッズ(40歳/アメリカ)が久々に登場するジェネシスオープン(2月16日〜19日/カリフォルニア州、リビエラCC)にも出場予定。年明けから、ハワイ、西海岸シリーズと精力的に試合に挑む松山が、どんな戦いを見せてくれるのか、今から楽しみでならない。

 一方、公傷制度によってツアー復帰を果たした石川の2017年初戦は、ソニー・オープン・イン・ハワイか、米本土に移ってからのキャリアビルダー・チャレンジ(1月19日〜22日/カリフォルニア州、PGAウエストなど)か、どちらかと見られている。

 今季はここまで3試合に出場して、10位タイ、予選落ち、50位タイという成績で、現在のフェデックスカップ・ランキングは75位。出場可能な20試合の中で、昨季のフェデックスカップ・ランキング125位の454ポイントを獲得できれば、残りのシーズンもツアーに参加できる。そのためにも、早々にポイントを積み重ねていきたいところだが、その分、出場試合を選定するのも大事になる。

 なお、今年初戦をこなしたあとは、ファーマーズ・インシュランス・オープン、ウエイストマネージメント・フェニックスオープンなど、西海岸シリーズに参戦する予定だ。

 また、米ツアー本格参戦となった昨季、フェデックスカップ・ランキング146位に終わってシード権を失った岩田は、今季"コンディショナル"といった条件付きのツアー参戦となった。上位選手が欠場して順番が回ってくる試合に出場し、その限られた試合の中で、125位以内のフルシード権獲得を目指すことになる。

 石川と同様、岩田も今季はここまで3試合に出場。自身、今季初戦となるサンダーソンファームズ選手権(10月27日〜30日/ミシシッピ州)では、優勝争いに絡んで5位タイでフィニッシュした。その結果、現在のフェデックスカップ・ランキングは67位。今後も出場できる試合では、それなりの成績を残して、そのランキングをキープしていきたいところだ。

 次戦の候補は、1月のキャリアビルダー・チャレンジ、ファーマーズ・インシュランス・オープン、2月のAT&Tペブルビーチプロアマ(2月9日〜12日/カリフォルニア州)が有力。岩田にとって、アマチュアと組むプロアマ戦は「逆に緊張しないで楽にできる」と、相性がいいそうだ。その点、キャリアビルダー・チャレンジがプロアマなのは好都合。加えて、ペブルビーチは昨季優勝争いを演じている絶好の舞台となる。そこで好結果を出して、シード復活へさらに弾みをつけたい。

 オフシーズンが短いのは、選手にとっては大変だろう。しかし、いつでも戦いが見られるのは、ファンにとっては大歓迎。2017年、日本勢3人が奮闘し、彼らが明るい笑顔を見せてくれることを期待したい。

text by Reiko Takekawa/PGA TOUR JAPAN