戦いは次のステージへ!それぞれの想いを乗せた全日本が終わり、平昌五輪の枠取りがかかる世界選手権代表決定の巻。
満足の全日本、納得の代表選考!

それぞれに目標を抱えて臨む全日本のフリー。ある者はより大きな大会を目指して、ある者は今の自分を出し切るために、そしてある者はこれが今季の最後・スケート人生の最後の節目として。世界の大会とは違った意味での重さ・大切さが、この舞台を特別なものにしている。女子シングルは特にそうした気持ちを新たにさせる大会となりました。

まず中継は世界ジュニア代表を狙う白岩優奈さんからスタート。追い上げを狙うフリーで素晴らしい演技を披露した白岩さんはフリーだけなら3位に入る好演技。全日本ジュニアを制した坂本花織さんらライバルをもおさえる演技で、世界ジュニアへの道を自分で切り開きました。自分を超えてチカラを出す演技は、このあとのグループにもいい影響をもたらしそう。

迎えた第3グループには岐路に立つ選手の姿も。とりわけ気になるのは村上佳菜子ちゃん。SP8位からのスタートとなった佳菜子ちゃんは3回転+3回転こそないものの、ジャンプはどれもきれいに決め、スピン・ステップでもしっかりとレベルを取る演技。終盤のステップシークエンスは、情感たっぷりに、村上佳菜子らしく踊り上げます。

演技を終えたあとはリンクに両手をつけて、うずくまるような、感謝をこめるような姿も。観衆たちが引き込まれるように立ち上がり、拍手と贈りものを届けるなか、大粒の涙をこぼす佳菜子ちゃん。リンクサイドでは「先生たち大好き、ありがとうございました」と繁華街のコーチたちと抱き合いました。

もし「それ」が本人の決断だとするなら、個人的には反対ですし、年齢は理由にならない超えられるものだとは思いますが、ふさわしい演技であったとは感じました。そういう気持ちがなければできなかった演技だったのかな…と。SPを終えたときの笑顔、フリーを終えたときの最高の泣き笑い。2本笑顔を揃えられたのは、記念碑と言えるような演技だったと思います。

↓こんなに笑って大会を終える佳菜子ちゃんを見るのは久々な気がする!


この笑顔はパーソナルベスト!

いい全日本でした!

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そして、浅田真央さん。SPでは果敢にトリプルアクセルに挑むも、要素抜けの1回転となるミスも。しかし、この日も気持ちが萎えることはありません。練習では見事に決まったトリプルアクセルで、浅田真央にしかできない演技に再び臨みます。

しかし、冒頭のトリプルアクセルはこの日も回転不足に、さらにほかのジャンプでも軒並みアンダーローテションとなり、採点表のうえではよくない演技に。ただ、それはもう本当にジャンプだけという話。この大会を機会に過去の映像を見返すようなこともありましたが、踊り手としては真央さんはいつだって今が最高なんだという進化をしてきている。ジャンプを軽々と決めた10代のときにはできなかったことが、今の真央さんを作っている。そう感じさせられます。

そのことを示すように、終盤のステップシークエンスでズラリと並んだGOE「3」の数字。観衆にもジャッジにも、やっぱり浅田真央のスケートはいいね!と思わせて2016年を終える演技となりました。身体と気持ちを作り上げて、あと少し跳べさえすれば、目指す平昌には届く。そういう確信とともに2017年を迎えたいと思います。

↓今年も現役をつづけてくれてありがとう!来年もよろしく!

いやー、本当にキレイになった!

化粧品のポスターにそのまま使えそうな瞬間がいくつもあった!

2017年へ上り調子だ!

そして勝負の最終グループへ。最終グループの1番手で登場した本田真凛さんはトリプルフリップで抜けるジャンプがあるものの、さすが世界ジュニア王者という演技。演技を終えたあとの「てへぺろ」も含めて、かわいらしさが存分に出たジュリエットでした。

つづく三原舞依さんはトリプルルッツ+トリプルトゥループのコンボを美しく決める素晴らしい滑り出し。ジャンプを次々に決め、まったく乱れるところがありません。スピンやステップでわずかなレベルの取りこぼしがあるものの、プロトコルではすべての要素に加点がつき、マイナスの評価がひとつもないという素晴らしい出来栄え。200点に迫る演技で、一気に全日本の表彰台まで駆け上がりました。

↓飛躍の全日本!世界への扉、五輪への扉を開いた!

人生を変える演技!

次は世界選手権で飛躍を!

3連覇を狙う宮原知子さんは優勝大本命というプレッシャーを受けるなかでの演技ですが、いたって自然、いつもと同じような落ち着きのある演技。SPをふくめて2本きっちりと揃えるあたりは、さすが世界トップの選手だなと、改めて強さを感じさせます。むしろ、その宮原さんの演技が納得のものだけに、技術点ではそれを上回る選手が出ている現状というのを喜びたいところ。

画面中に表示されるTESカウンターでも、最終的に発表されたプロトコルでも、宮原さん以上の技術点を記録した選手がフリーではいたというのは、トップの選手にも励みになり、追い上げる側には希望となるもの。宮原さんを追っていけば、世界に、五輪に届く。そういう目標としてこれからもありつづけてほしい。貫録の3連覇でした。

↓今日は一段と王女コスプレが映える!日本の女王様!

ひとりだけ200点の世界に到達!

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SP上位勢が並ぶ終盤。SP3位からスタートの樋口新葉さんは、大きな加点がつくようなトリプルルッツ+トリプルトゥループのコンボからスタート。中盤にひとつ転倒がありますが、それ以外は大きな乱れなく演技を終えます。シーズンベスト級の総合199.49点はこの時点で2位となる高得点。

演技を終えたあとの「よっしゃー!」っぽいクチの動きや、採点を見たときの「(200点まで)あーと1点もない!」という悔しさは、闘志と野心を感じさせるものでした。目指すは当然五輪として、まずは世界選手権でしっかり枠をとってきてほしい。自分で獲った枠を自分で使う、その意気込みで今後の戦いに臨んでほしいものです。

そして最終演技者・本郷理華さん。今季はここまであまりいいシーズンではないなかで、フリーの演目を昨年大好評だったリバーダンスに戻してきました。しかし、単に戻しただけではなく演技構成は大きく変更が加わり、ジャンプも回数や種類が昨年とは別の形に。序盤のジャンプではトリプルループが詰まって2回転になってしまうミスがありますが、演目の強さは健在。観衆からは自然と拍手が起こり、最後の演技を盛り上げていきます。見せ場のコレオシークエンスから3回転+3回転につなぐ流れは、実力者としての意地を示すものでした。

惜しむらくは、やはりシーズン途中での変更だけに、弾けるというよりはまとめる演技になってしまったように見受けられること。演技冒頭で抜けたコンボのリカバーを考えることも忙しかったかもしれませんが、やはりこのプログラムは弾ける踊りと弾ける笑顔があってこそ。最終演技者というあたりも含めて、少し重かったかもしれません。結果として世界選手権の代表は逃がしましたが、さっきと逆の話になりますが「他人の獲った枠を自分で使う」という気持ちで、来季に臨んでもらいたい。リバーダンスは、もっと上があると思います。

↓女子シングルの表彰台は宮原さん、樋口さん、三原さんの3人に!



お疲れ様!

世界選手権も頑張って!

注目の代表選手は、ペアが須藤・オデ組、アイスダンスが村元・リード組、男子シングルが宇野昌磨クン・羽生結弦氏・田中刑事さんの3名、そして女子シングルが宮原知子さん・樋口新葉さん・三原舞依さんとなりました。四大陸選手権ではこれに加えてペアに須崎・木原組、アイスダンスに平井・アソンション組も出場とのこと。平昌を体験する四大陸、貴重な機会を存分に活かしてください。

そして2月のアジア大会には、男女シングルの王者とともに、悔しい全日本となった洋菓子の無良さんと本郷理華さんが選出。ここに選ばれるということは、まさに「来季につなげよ」というメッセージでしょうから、意気に感じていきたいものです。バレンタインも近いので、洋菓子のヒロタ的にも稼ぎどきですからね。代表選手はまだまだ忙しい冬がつづくことになりますが、体調に気をつけていい大会にしてください。特に、インフルエンザには気をつけてくださいね!

大事な試合の前にインフルエンザになると大変ですからね!