冬季限定のシロノワール『チョコノワール』(写真:コメダ珈琲の発表資料より)

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 喫茶チェーン「コメダ珈琲」(以下、コメダ)は、今後2,3年内をメドに、まだ店舗がない青森、岩手、秋田の東北3店に新規出店する。コメダを運営するコメダホールディングスの臼井興胤社長が明らかにした。東北3県への出店が完了した時点で、日本国内でコメダが存在しない都道府県は沖縄県のみとなる。

 現時点で、コメダは日本および中国・上海に739店舗を構える。2020年までに、これを1,000店まで増やす計画であるという。

 コメダは、1968年、名古屋で誕生した。歴史は古く、また名古屋では有名な店であったが、そう早くから大規模なチェーン展開をしていたわけではない。関東初出店は2003年(横浜江田店)、東京23区初出店となると2007年(下丸子店)である。だがそれから10年足らずにして、既に東京都内だけで43店舗を展開している。

 コメダの特徴は「名古屋テイスト」である。スターバックスのようなニューウェーブとは違う、要するに、古き良き普通の喫茶店なのだ。

 コメダには代表的な商品が三つある。一つはコーヒーである。これは説明不要だろう。二つは、「シロノワール」である。たっぷりとしたデニッシュパンの上にソフトクリームをどーんと載せ、甘ーいシロップをかけた、コメダの看板メニューだ。

 三つ目は、「小倉トースト」ないし「モーニング」である。コメダに限らず中京圏で「モーニング」といえば、ドリンクに軽食がついてくるセットを言う。現在のコメダの場合は、開店から朝11時まで、ドリンクメニューに焼きたてのトーストと「名古屋名物おぐらあん」「定番ゆでたまご」「手作りたまごペースト」のどれか(選べる)がついてくる。

 「トーストにあんこ?」と疑問を抱かれた方は、騙されたと思ってぜひ一度コメダの小倉トーストを食べてみてほしい。あんこは実はトーストに合う。そしてコーヒーにも合うのだ。

 さて。中京式モーニングはコメダが生みだしたものではない(1950年代からあるらしい)が、これを全国区にまで押し上げたのは疑いもなくコメダである。ちなみに、スターバックスが日本に上陸したのは1996年(第1号店は銀座)であるので、日本の喫茶店の全国チェーンとして見た場合、コメダはむしろスターバックスの後を追う形であったといえる。

 それが、アメリカ式コーヒーショップが日本の旧来の喫茶店を駆逐していく状況の中で、いま1,000店舗を目指すと宣言するまでに躍進を遂げのだ。

 なお、なぜ沖縄が最後に残る形になったかというと、コメダは自社商品のかなりの部分(たとえばシロノワールのデニッシュなど)を自製しており、それを沖縄まで運ぶのが困難だからだという。