金森重樹氏

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本来、納めるはずだった税金が、全国各地の特産品に化けるふるさと納税。やれば必ず得する制度だが、年末には大きな落とし穴が潜む。間違えないための秘訣とは!?

◆2016年度分を未消化の人は急げ!

 地方創生の一環として、安倍政権が力を入れるふるさと納税の人気は、右肩上がりで過熱している。ブームの本格到来は’14年だったが、全国から集まる寄附金の額は倍々ゲームで膨張。’16年は総額3000億円が動き、一大市場となっているのだ。

 自治体を選び、寄附をすると米や肉、お酒などの返礼品がもらえて、2000円を超える部分が翌年支払う住民税や所得税から減税される――これがふるさと納税の概要だ。「2000円を超える部分」は収入や勤務形態によって変わり、普段の納税額が多い人ほど与る恩恵も大きい。たとえば年収500万円の独身サラリーマンなら6万円、年収800万円なら13万円といった具合だ。

 これだけふるさと納税すれば、土地土地の名産品がどっさり送られてくる状況にホクホクなのだが、年の瀬のこの時期には注意すべきポイントがある。今年だけで2000万円超のふるさと納税をしてきたという“達人”の金森重樹さんが語る。

「’16年の控除枠は、年内に消化しなくてはなりません。自治体から送られてくる受領証明書に記される受領日が12月31日までとなっていることが必要です。ところが、自治体によっては12月31日よりも受け付けを早く締め切ったり、銀行や郵便局からの振り込みだと手続きに要する日程を考慮して、自治体が12月中旬で’16年度分の受付を終えてしまっているところも少なくない。したがって、今年度内にふるさと納税する際は、自治体に寄附の申し込み期限を確認する必要があります」

 ふるさと納税で寄附金を支払う決済手段はいろいろある。この前提に立つとクレジットカード払いがもっとも適切となる。

「クレジットカードであれば、申込も入金も12月31日の23時59分までに済んでいればオッケー、という自治体はあります。ただし、この辺の対応は本当に自治体によってまちまち。なので、事前に十分調べてから、にしてください。また、クレジットカードは本人名義のみ有効。奥さんや家族のカードで寄附金を支払わないよう、注意してくださいね」

 間違った手順で進めると、かえって高くつくので細心の注意が必要なのだ。

◆今からでも間に合う高還元率自治体とは!?

 こうした縛りを考慮しても、今から間に合う自治体はあるのか? 金森さんの答えはイエスだ。

「クレジットカード払いに限れば、千葉県の勝浦市や宮崎県の都城市、茨城県の石岡市など還元率が高いことで知られる自治体は12月31日までの決済に対応してくれています。全国的に見てもトップクラスの返礼品を用意しているので、これらの自治体のHPから好みの返礼品を選び、ぱぱっと申し込んでしまうのがいい」

 還元率は、ふるさと納税を行ううえで理解しておきたい言葉。1万円の寄附に対し、もらえる返礼品の市場価格がいくらかでお得度を測るものなのだが、ふるさと納税では30〜50%の還元率が多い印象がある。

 ところが、金森さんが挙げてくれた千葉県・勝浦市は、1万円の寄附に対して7000円の「七福感謝券」を用意。これは地元で金券として使える優れもので、提携している宿や飲食店、レジャー施設など100以上の場所で利用できる。還元率にして70%というのは、かなり高い部類に入るのだ。

◆ポイント制自治体なら“持ち越し”ができる!

 また、宮崎県都城市が’15年度に集めた寄附金の総額は、全国トップ。畜産で知られる町で、人気の秘密は圧倒的なボリュームにある。

「都城の返礼品で、豚肉や鶏肉が人気なのですが、1万円で2〜5kg送られてくる大盤振る舞いっぷりには驚かされます。注文しすぎると冷蔵庫に入らないので、注意しなくてはならないほど(笑)」