24日、中国の自動車ガラス大手、福耀玻璃集団の曹徳旺会長が、米国に自動車ガラス工場を建設する計画を発表したことが中国国内で議論を呼んでいる。

写真拡大

2016年12月24日、米ボイス・オブ・アメリカ(VOA)は、中国の自動車ガラス大手、福耀玻璃集団の曹徳旺(ツァオ・ダーワン)会長が、10億ドル(約1172億6000万円)を投じて米国に自動車ガラス工場を建設する計画を発表したことが中国国内で議論を呼んでいると報じた。

ネット上では「曹徳旺らを海外に逃がすな」という激しい論調も飛び出している。1年前に香港の富豪の李嘉誠(リー・ジアチョン)氏が中国本土の不動産を売却しようとしたときと同様の反応だ。

福耀玻璃は14年、米オハイオ州のデイトンに世界最大の自動車ガラス工場を建設し、15年から生産を始めた。従業員2100人が北米の自動車メーカー向けにガラス部品を生産している。米国法人のデビッド・バロウズ氏は、VOAの取材に対し、現地に多くの雇用を創出し、従業員には十分な医療保険も与えていると語っている。

曹会長は20日、中国メディア・新浪の取材に対し、オハイオ工場は敷地18万平方メートルだが、取得費用は1500万ドル(約17億5800万円)で、オハイオ州が提供する補助金1500万ドルがあれば、計算上はただで入手できることになると明かし「米国が製造業大国に再起しようとする決意の強さは、中国以上だ」と指摘。「大統領から政府の各機関まで製造業の成長を促す環境づくりを進めている」と語った。

人々の曹会長に対する議論は、海外工場建設に巨資を投じることに加え、そうした発言自体も焦点となっている。曹会長は「米国は人件費が高いほかは、土地や税金、電力、物流、天然ガス、銀行利息などすべてにおいて中国よりも環境が整っており、米国での現地生産はいっそうの利益が期待できる」と繰り返し話している。

曹会長はここ5年で約70億元(約1184億4300万円)を海外に投じており、中国国内における投資規模と同水準になっている。メディアには「福耀玻璃を多国籍企業に成長させたいという思いを持ちつつ、1人の中国人として事業の中心は中国にある」と語っていた。(翻訳・編集/岡田)