一般的には、投資家から調達した資金でファンドを組成し、融資を行う。貸金業法上、個人での貸し付けは難しく、投資家はソーシャルレンディング業者と匿名組合出資契約を結ぶことになる

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◆誰でも“貸し金業”ができるようになる?

 お金を貸したい投資家(レンダー)と、資金を借りたい企業(ボロワー)をネットで仲介する「ソーシャルレンディング」が、お手軽な投資として注目を集めている。人気の理由は、1万円程度の少額資金から始められ、期待利回りが5%以上と高く、運用期間が数か月〜2年ほどと短い点だ。

 いわば、貸付型のクラウドファンディングの一種だが、新規の実行額は’15年の322億円から、今年は404億円と市場規模は着実に成長している。

 ソーシャルレンディングを仲介するクラウドクレジットの杉山智行代表は、市場が拡大した背景をこう説明した。

「日本はゼロ金利になって久しい。また、アメリカにはジャンク債などハイリスク・ハイリターンの社債市場があるが、日本にはそんな投資環境もない。そんな中、不動産担保ローンや太陽光発電などの事業に融資するソーシャルレンディング業者が増えています」

 ソーシャルレンディングは預金ではないので、元本割れのリスクが存在する。また、多くの仲介業者の商品が不動産や太陽光など、特定の事業に偏りがちなのも気になる点だ。

「日本はカネ余りなのに、貸付先がなくて金融機関が困るほど……。一方、海外に目を向ければ、需要はあるのに資金が足りない成長国も少なくない。日本の投資家と結びつければ、互いにメリットが得られる。そう考えて、当社は、国内ではなく、海外の成長著しい国の資金需要者に貸し付けています。こうした国の経済成長を、金利という形で投資家が享受できるスタイルですね。私どもとしては、借り手のベネフィットも考慮しているわけです」

<取材・文/HBO取材班>