攻めすぎNHK・Eテレに、「うらやましい」とテレ東Pも脱帽!【『ねほりんぱほりん』他】

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 Eテレと聞くと“清廉かつ純朴な子ども向けの教育番組”ばかりを思い浮かべる方がいるかもしれませんが、それは大間違い。実はネット上で大人たちが「攻めすぎ」「ヤバい」と盛り上がるような番組を多数生みだしているのです。

◆幻覚体験をリアルに語る“元薬物中毒者”がゲスト

 なかでも、最近もっとも話題となっているのが、16年10月からレギュラー化したばかりの『ねほりんぱほりん』。

 モグラの人形に扮した聞き手の山里亮太とYOUが、ブタの人形に扮したゲストから根掘り葉掘り話を聞き出すトークショー番組なのですが、ゲストの訳ありぶりが半端ではありません。

 たとえば、SNSで東京のリア充OLになりきる“偽装キラキラ女子”とか、東大卒の男と出会い、気に入られるためのテクを駆使する“ハイスペ婚の女”とか、幻覚体験をリアルに語る“元薬物中毒者”とか……。大胆にぶっちゃけられる過激ネタに、視聴者から「NHKどうしたの?」「NHK大丈夫?」という声もあがっているほどです。

◆「こういうの見ると興奮するだろ?」(香川照之)

 そのほか、10月に放送された『香川照之の昆虫すごいぜ!』も大きな話題に。昆虫マニアだという香川照之が自ら監修したトノサマバッタの着ぐるみを着用し、「草むらを見るとムラムラする」「(共演する子役の寺田心くんにバッタの違いを説明しながら)こういうの見ると興奮するだろ?」「オスはメスのことしか考えてない」などの“名言”を連発する姿に、ネット上がザワつきました。

 そんなEテレについて、民放で攻めた番組を制作し続けているテレビ東京のプロデューサー・五箇氏はこう話します。

◆Eテレが攻めているのは昔から

「Eテレが攻めているのは今に始まったことではないと思います。『ねほりんぱほりん』のようにターゲットを明確に大人に絞った番組が増えたことで、改めて注目されているんでしょうね。だって、例えばノッポさんがしゃべらないでゴン太くんがムゴムゴ言ってるだけの『できるかな』も、超前衛だったと思うんですよ。『ピタゴラスイッチ』のような番組だって前からあったわけですしね」

 確かに、それらの番組の独特でシュールな世界観からは、“作りたいものを自由に作っている”という攻めの姿勢が感じられます。その姿勢は、朝夕の時間帯に放送されている完全なる子ども向け番組においても変わりません。

「『みいつけた!』では、宮藤官九郎さんが作詞、星野源さんが作曲、大人計画の三宅弘城さんが歌って踊る曲があるのですが、この顔ぶれって僕らはテンションが上がりますが、子どもにとってはそれほど意味はない(笑)。

 でも、彼らのような人たちを起用することで、白いものは必ずしも白ではない、1+1は必ずしも2ではないという、世の中をまっすぐに見ないことの面白さが伝わると思うんです。そういうものを子どもの頃から見て感性を豊かにすることって、立派な情操教育だと思うんですよね。画一的な学校生活の中で失われてしまう多様性を、Eテレが頑張って見せてくれている気がします。

『ねほりんぱほりん』にしても、民放だったら『山里亮太とYOUがいるのにわざわざ人形にする必要なくない?』『薬物中毒者の女性の顔とか、むしろ出した方がいいんじゃないの?』とか言われてしまい企画書が通らなそうなところを、あのスタイルでやってしまう。つまりEテレの番組って『この人を出しとけばおいしい』『これはマストでしょ』といった視聴率を取るためのテレビのセオリー的な保険がなく、『楽しい』『面白い』の一点突破なんです」

 それにしても、スポンサーなどへの配慮から自主規制が進み、民放の番組がおしなべて「おとなしくなった」と言われる昨今において、なぜEテレはかくも自由に攻めているのでしょうか?