日本銀行は20日の金融政策決定会合で、市場の予測通り、一連の政策の現状維持を決め、輸出や個人消費についての判断を引き上げた。市場は、日本経済は回復していると、一層信頼を強めている。写真は日本銀行。

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日本銀行(中央銀行)は20日の金融政策決定会合で、市場の予測通り、一連の政策の現状維持を決め、輸出や個人消費についての判断を引き上げた。市場は、日本経済は回復していると、一層信頼を強めている。中国証券報が報じた。

アナリストは、日本経済の状況はここ数カ月、多くの変化を見せ、カギとなる経済データが好調であるため、今後、日本銀行が金融緩和政策を縮小させる可能性も出てきたとしている。

●金融政策現状維持
日本銀行は20日の金融政策決定会合で、短期金利をマイナス0.1%とし、長期(10年もの)金利を0%程度に誘導するなどの現在の金融政策を維持することを決めた。また、長期国債の買い増し額は従来通り「年80兆円をめど」とし、変更はなかった。日本銀行は、金融政策に関する声明の中で、国内景気の現状について「緩やかな回復基調を続けている」とし、「日本の工業生産が回復している」との見方を示した。また、リスク要因として、米国経済の動向や、その下での金融政策運営が国際金融市場に及ぼす影響を挙げ、2%の物価上昇の実現に向け、現在の大規模な金融緩和策を維持する方針だ。

日本銀行の黒田東彦総裁は会見で、日本銀行による一連の政策の現状維持は最善の選択との見方を示し、「円安というよりもドル高の状況で、今の時点で円安が進みすぎて問題になるとはみていない」とした。さらに、「物価安定目標への道はまだまだ遠い」と述べ、「日本銀行の現在の利回り曲線は適切」との見方を示した。

景気の現状判断を上方修正したことについて、黒田総裁は、「海外経済の改善、国内での輸出や生産の持ち直し、そして個人消費についての持ち直しを示唆する指標が増えてきた。日本経済は緩やかな回復基調を続けている」と説明し、今後も回復を続ける見通しであると語った。日本の財務省が19日に発表した11月分貿易統計速報によると、輸出金額が前年同期比0.4%減と、減少幅が市場の予測より2%小さく、10月の10.3%減と比べると大きく改善した。急速な円安や海外の需要回復の影響を背景に、日本の輸出は上向きになっている。

●金融緩和政策は縮小へ移行できるか?
通信社・ロイターは、関係者の言葉を引用し、「日本の長期金利が上昇を続けるなら、経済が明らかに改善していることを示している。そうなれば、日本銀行は、金融緩和政策の縮小を考えるようになるだろう。最も早くて来年に、収益率目標の引き上げを考慮し、日本銀行内部で、金利の小幅引き上げがある可能性もある」と伝えた。

最近の一連の経済データが好調であることで、日本経済の回復に楽観的な見方が出ている。ある市場関係者は、「日本経済の状況は9月から現在に至るまで、多くの変化があった。日本銀行の政策的な立場にもわずかな変化が見られ、金利引き上げに向けた話し合いが、ここ10年で初めて日本銀行の視野に入ってくるだろう。過去3カ月、円は対ドルで15%安くなり、11月の輸出量がここ2年で最高となり、製造業の見通しが明るくなった。日経平均株価や日本の10年ものの国債収益率も上昇していることに加えて、米国の連邦準備制度の金利引き上げで、円安圧力となり、外部環境はどれも日本経済の成長においてポジティブなシグナルを示している」と楽観的だ。

一方で、別の業関係者は、「日本銀行が金利を引き上げる可能性は低い」とし、「物価上昇目標を達成していない状況下で、金融緩和政策を縮小すれば、経済にとってはマイナスの影響になる」と強調している。世界の中央銀行に残された金融緩和政策の余地は日に日に小さくなっており、各国にとって、財政政策による打開を狙うほうが適切だろう。しかし、金融緩和政策の縮小によって財政政策が推し進められるとは考えにくい。JPモルガン証券のチーフエコノミスト・菅野雅明氏は、「円安が進み過ぎると、生活費が上がり、消費力が落ちる。そうなると、日本銀行は収益率の目標引き上げを考慮するだろう」と指摘している。(提供/人民網日本語版・編集KN)