分配金率が高くても、基準価額の下落を加えた本当の利回りはマイナスの投資信託も。分配金を払い過ぎの投資信託は減配の可能性があり要注意だ。※データは2016年11月末時点。

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現在発売中のダイヤモンド・ザイは、日本株の「2017年『株』全予測&儲け方」を総力特集。その中では株だけでなく、2017年に買うべき投資信託についても詳しく紹介している。

人気の高いリート型、リスクが低いと言われる日本債券型、低コスト競争が激化するインデックス型は、2017年も買いなのか?

そこで今回は、ダイヤモンド・ザイから一部を抜粋し、2017年の投資信託5大トレンドを紹介! さらに2017年に買うべき実力派投資信託を公開する。

【トレンド1】海外リート型の減配は今後も続く?
分配の払い過ぎで減配傾向は継続、円安に期待し過ぎず乗り換えを!

 高分配を維持し、人気だった米国リート型やグローバルリート型だが、この1年で減配トレンドが顕著になってきた。

 直近では、純資産1兆4000億円超で人気2位の「フィデリティ・USリート・ファンドB(為替ヘッジなし)」がついに100円から70円に減配し、個人投資家にショックを与えたことは記憶に新しいが、これを含め、この1年間で人気の毎月分配型20本の中で、減配に動いたのは7本にものぼる。

「損保ジャパン・グローバルREITファンド」は、2015年11月には200円だった分配金を2016年5月に150円に下げ、さらに10月には60円に引き下げた。2度の大幅な引き下げの結果、1年でなんと70%の減配になっている。

 このリート型の減配トレンドは今後も続くのだろうか。

 グローバルリート型はリーマンショック後から市況の上昇と円安で好成績を上げてきた。しかし、グローバルリート市場の上昇はここに来てストップ。そのうえ、2016年からは円高に転換し、足元では円安に転換しているものの、1年前と比べると基準価額は下落した。

 グローバルリート型の利子・配当収入は3〜5%にもかかわらず、現在の基準価額に対する分配金の率は20%を超えており、年間で20%以上の値上がりがないと基準価額が維持できない。

 グローバルリート型の多くが、現状、実力以上の分配金を支払っているため、今後、さらなる円安や市況の反転がない限り、減配トレンドが続く可能性が高いので要注意だ。

 高い分配金を受け取っても、それ以上に基準価額が下落しては資産はどんどん目減りしてしまう。分配金の払い過ぎの投資信託は売却も考えるべきだろう。

【トレンド2】マイナス金利下で日本債券型はどうなる? 
金利のさらなる下落は遠のくも、国債のみから社債ありにシフトを!

 為替リスクがなく、最もリスクが低い日本債券型だが、日銀がマイナス金利政策を導入したことで、収支が悪化している。

 10年満期まで持ち続けた時の利回りである10年の最終利回りがマイナスとなってしまったのだ。国債の最終利回りがマイナスとなったことで、投資信託の成績にも影響が出ている。

 国債だけでは利回りが低いので、国債より金利が高い社債を組み入れるなど最終利回りをプラスにすることを意識する投資信託も。ただ、最終利回りがプラスでも、そこから運用コストである信託報酬が差し引かれると、最終利回りが信託報酬の比率を下回る投資信託もあり要注意だ。

 ただ、金利の低下は最終局面との見方もあり、今後は金利上昇の期待もある。レポートで最終利回りが信託報酬を下回らないかのチェックをするとともに、国債だけでなく社債を組み入れる投資信託を選ぶことも大切だ。

【トレンド3】インデックス型の低コスト競争の今後は? 
最安の投資信託は今後も入れ替わる! 好成績のアクティブ型にも注目

 近年、インデックス型投信の低コスト競争が激化している。

 2015年11月にアセットマネジメントOneが、信託報酬が業界最安水準の「たわらノーロードシリーズ」を設定し、これに対抗するように「インデックスe」が日経225型で最安のインデックス型を設定した。

 追って、2016年9月にさらに低コストの「iFreeシリーズ」を大和投資信託が設定。低コスト競争は、これでも終わらず、11月に「ニッセイノーロード」が、最安水準まで信託報酬の引き下げを実施した。この低コスト化の流れは今後も続くと思われ、長期投資なら最新情報のチェックを怠らないようにしよう。

 また、確かにコストにこだわるならインデックス型だが、インデックス型の成績を大きく上回るアクティブ型も多数ある。長期で大きな値上がり益を狙うなら、成績好調のアクティブ型にも注目すべきだ。

【トレンド4】円安転換で投資信託の売買はどうすべき? 
円高への転換の可能性も意識して通貨の分散や買い時を分ける!

 海外資産型の投資信託で注意しなければいけないのは為替の動向だ。特に債券型は、債券自体の値動きよりも、為替の値動きが成績に大きく影響する。

 2016年は年央に1ドル=100円まで円高が進んだことで、海外資産に投資する多くの投資信託の基準価額が大幅に下落。ところが、9月から円安に転換し、12月21日現在117円台まで回復している。

 このまま円安が進めば、投資信託の成績は回復へ。しかし、2016年もそうだったように、為替はドル円でも半年で20%近く円高に動くことがある。新興国通貨ならなおさら変動幅が大きい。これを踏まえ、資産の分散とともに、通貨の分散も行なうことが大事。また、投資するタイミングも分け、リスクを低減させて投資しよう。

【トレンド5】ブラジルレアル型の成績回復は本物? 
米利上げでの資金流出懸念あり、楽観せずに資産の一部での投資を!

 高金利通貨として人気だったブラジルレアルは、財政悪化や汚職事件を巡る政治的混乱に加え、米国の利上げ観測や資源価格の下落など続々と噴出した悪材料によって、2014年末から2015年末まで1年間で約40%も下落。一時は1レアル=28円台を割り込み、市場最安値を更新した。

 その後、ブラジルが2016年10月に利下げを決定したこともあり、ブラジルレアルは回復傾向にある。ただ、今後の米国の利上げにより新興国通貨からの資金流出懸念は残る。

 このため、ブラジルレアルへの楽観視は禁物。値動きの大きい通貨なので、中核の資産に据えるのではなく、資産の一部のみの投資に留め、時間分散での投資を忘れないようにしよう。

 現在発売中のダイヤモンド・ザイ2月号ではこのほかに、おすすめの「毎月分配型投信」「インデックス型投信」「アクティブ型投信」を紹介しているので、ぜひ参考にしてみてほしい。

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