「最高のエンターテイメントでした」と大島優子

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『Mステスーパーライブ』に森山良子森山直太朗が親子で出演した。フォークソング時代の『この広い野原いっぱい』から『さとうきび畑』『涙そうそう』と活躍を続ける母と『さくら(独唱)』『生きてることが辛いなら』など独自のカラーで訴えかける息子のコラボとあって、“音楽の教科書”みたいなステージを想像したが見事に裏切られた。森山直太朗の『さくら(独唱)』がコーラスでさらに研ぎ澄まされるのを目の当たりにするが、そこからすでにステージは森山良子の手の中にあったことを『聖者の行進』で知ることとなる。

12月23日、4時間超にわたり生放送された『MUSIC STATION SUPERLIVE 2016』(テレビ朝日系)で、中盤過ぎに登場した森山良子森山直太朗。司会のタモリから今年の感想を聞かれて森山良子が「歌手生活50周年、健康に気を使って上手く1年がおわるようにと祈っていた」と話せば、「僕は15周年、母の足もとに及ばないが感謝しかない」と森山直太朗もいつもの勢いがない。「すごく緊張する、固形物が口から出てきそう」という息子に母が「しくじったら、あとが大変だなという感じ。今日の雰囲気が」と返す。その姿は親子ながらアーティストとしてライバル心を燃やしているようだった。

1曲目は『さくら(独唱)』を森山直太朗が歌うところに森山良子が絶妙なハーモニーで入り、やがて2人で歌い上げる。ギリギリの線でメインボーカルを邪魔しないところはベテランならではの実力であろう。いつもと違った緊迫感のある『さくら(独唱)』で魅了すると、「もう1曲、直太朗と一緒にお届けしたいと思います」と森山良子から『聖者の行進』が紹介された。弘中綾香アナウンサーからも「クリスマスソングでおなじみ」とあったようにこの時期によく流れる『聖者が街にやってくる』として知られるが、本来は黒人霊歌の一つでディキシーランド・ジャズのスタンダードナンバーである。

森山良子のコンサートで人気があるというパフォーマンスはそのディキシーランド・ジャズのカラーを出したもので、2人によるスキャットから始まって、歌の部分では英語の歌詞とスキャットを織り交ぜながら圧巻のステージを繰り広げる。振付はラッキィ池田が担当、彼はバックバンドに扮して踊る“森の音楽隊”にもバンジョーを持って参加した。“森の音楽隊”がソロを取る際には森山親子から「トランペット、ルイ・アームストロング」「ベース、レイ・ブラウン」「ドラム、ジョージ川口」と紹介がある凝りようだ。

パフォーマンスを終えると会場から大きな拍手が沸き、ジャズ好きなタモリも楽しめたようで嬉しそうな表情を見せた。次に控えていたRADIO FISHとピコ太郎も「すごーい!」を連発しており自分のステージを前に気合が入ったのではないか。

親子共演と聞いてほのぼのとしたステージを予想していた視聴者から「この2人は最強プロミュージシャン親子であることを忘れていた」とツイートがあれば、大島優子も『大島優子(Oshima__Yuko)ツイッター』で「森山親子 最高のエンターテイメントでしたな。りょこた大好き」と2人のステージに感激していた。

『Mステスーパーライブ』のような長時間に及ぶ歌の祭典ではいくつかのヤマ場を作るものだ。今回は星野源や大黒摩季、X JAPAN、桑田佳祐などがその役割だったが、そうした意味で森山良子森山直太朗はダークホースだった。

出典:https://twitter.com/Mst_com
(TechinsightJapan編集部 真紀和泉)