年の瀬が近づくと、各家庭で大掃除が行われる。和室のある家では、障子の張替えをすることになる。日本の和室を支える丈夫な障子紙には、日本が長きにわたり培ってきた和紙づくりの技術が凝縮されているのである。中国国際放送局は20日、世界で最も薄いとされる和紙を製造している日本の企業が持つ技術を紹介する記事を掲載した。(イメージ写真提供:123RF) 

写真拡大

 年の瀬が近づくと、各家庭で大掃除が行われる。和室のある家では、障子の張替えをすることになる。日本の和室を支える丈夫な障子紙には、日本が長きにわたり培ってきた和紙づくりの技術が凝縮されているのである。中国国際放送局は20日、世界で最も薄いとされる和紙を製造している日本の企業が持つ技術を紹介する記事を掲載した。

 記事は、1000年あまりの製紙技術を持つと言われる高知県で、厚さわずか0.02ミリメートル、1平方メートルの重さ1.6グラムという非常に薄い「典具帖紙」を製造する企業「ひだか和紙」を訪れ、同社の鎮西寛旨社長にインタビューを行ったと紹介した。

 同社では昔ながらの小工房生産方式を保っており、作業場ではコウゾの繊維を丁寧に全て破砕し、伝統的な技術を駆使して紙料液を作り、漂白や染色などのプロセスを経て「セミの羽根の如く薄い紙が生まれる」と説明した。そして、0.02ミリメートルというのはもはや製紙用植物の細胞の厚さと同じであることから、現在の技術では世界でも最も薄い紙である可能性が高いとする同社長の話を伝えている。

 記事は、典具帖紙は非常に薄い一方で非常に良好な張力を持っており、簡単には破れないと紹介。また、その薄さゆえに透光性にも優れており、数枚重ねて新聞紙の上においても文字の読み取りに影響しないとした。そして、このような特性を生かして古い書物や文化財の修復保護に広く利用されていると説明。高い技術を持つために値段も一般の紙に比べて効果であり、長さ6メートルのロールが約8万円すると伝えた。

 さらに、同社ではさらに技術を進歩させており、ピンクや紫、黄色など16色のカラー典具紙を開発したほか、プラスチックに近い強度を持つ新世代の和紙も開発、特殊な染色技術と組み合わせて、携帯電話ケースやノートパソコンの保護フィルムなどの制作に用いられていると紹介した。

 伝統技術を頑なに受け継いで高品質な製品を作り続ける。その一方で既存技術の更なる進歩、新技術の獲得に対しても積極的で、画期的な新製品を開発する。その姿勢はまさに今の中国において声高に叫ばれている「伝承とイノベーション」であり、「匠の精神」と言えるだろう。(編集担当:今関忠馬)(イメージ写真提供:123RF)