『スター・ウォーズ』(SW)といえば、世界中にマニアがいる人気映画のひとつ。
全シリーズ観たというファンもいるけれど、エピソードが多くて、どこから観ればいいのかわからないという人もいるはず。

そんな人にこそオススメしたいのが、現在公開中の『ローグ・ワン/スター・ウォーズ』。
誰もが楽しめる、新作の魅力を紐解いていきましょう!

『ローグ・ワン/スター・ウォーズ・ストーリー』全国公開中。監督:ギャレス・エドワーズ 出演:フェリシティ・ジョーンズ/ディエゴ・ルナほか。© 2016 Lucasfilm Ltd. All Rights Reserved.

新しいキャスト&物語で、新鮮さUP!

SWは銀河支配を狙う帝国軍と、それに対抗する反乱軍の戦いを描いた映画です。

ビギナーの人は、帝国軍 vs 反乱軍。これだけ覚えておけばOK。

『ローグ・ワン/スターウォーズ』は、銀河全体を脅かす帝国軍の究極の兵器“デス・スター”の設計図を奪うため、反乱軍の極秘チーム<ロ―グ・ワン>に加わった女戦士ジン・アーソが様々な葛藤を抱えながらも、仲間と共に97.6%生還不可能なミッションに立ち向かうというストーリー。

ちなみに、劇中に良く出てくる単語「フォース」とは、架空のエネルギー体のこと。
岩を動かしたり、テレパシーを使ったりと超能力のようなパワーの源といわれています。このフォースを操れるのはジェダイの戦士だけで、黒いマスクをつけて「シーハーシーハー」いっている、ダース・ベーダーもフォースを操れます。 

女戦士ジンを演じるフェリシティー・ジョーンズ(左)と、反乱軍の将校キャシアン役のディエゴ・ルナ(右)。© 2016 Lucasfilm Ltd. All Rights Reserved.

本作では、従来のエピソードに登場するキャラクターは、ほとんど出てきません。
主人公のジンを演じるフェリシティ・ジョーンズは、『博士と彼女のセオリー』でホーキング博士の妻役を演じ、アカデミー賞主演女優賞にノミネートされた若き実力派。

将校キャシアン役のディエゴ・ルナはメキシコ出身の俳優で、ガエル・ガルシア・ベルナルと共演した『天国の口、終わりの楽園』で人気となったイケメンです。

ほかにも、TVドラマ『クリミナル・マインド 特命捜査班レッドセル』に出演しているフォレスト・ウィテカーや『007カジノ・ロワイヤル』で悪役を演じたマッツ・ミケルセンも登場。
渋い役者が揃っているのも映画好きには見逃せないポイントです。

SWをちょっと深めたいのなら『エピソード4』を観ておこう

『ローグ・ワン』は、シリーズでいうと『エピソード4/新たなる希望』の始まる少し前の出来事を描いています。

エピソード4は、1978年に劇場公開された第1作目。ハリソン・フォードが若かりし頃に出演した作品で、テレビで何度も再放送されているので、観たことがある人も多いはず。

エピソード4にも帝国軍の兵器”デス・スター”が登場するのですが、『ローグ・ワン』を観てから、エピソード4を改めてみると、「なるほどこうなったから、デス・スターのあの話へつながるのか!」とパズルのピースがはまっていく感覚が味わえますよ。

全シリーズに登場しているのが、帝国軍の兵士、ストーム・トルーパー。今回ももちろん登場!© 2016 Lucasfilm Ltd. All Rights Reserved.

反乱軍の出撃シーン。(C)2016 Lucasfilm Ltd. All Rights Reserved.

ほかにも、エピソード4と何が同じか、何が似ているかを見比べてみるのも楽しみのひとつ。
SWシリーズには欠かせない、人間とロボットの関係が、本作ではどう描かれているのか、これも必見です。

あの邦画へのオマージュ? アジアンスターにも注目!

SWはジョージ・ルーカスが製作監督をしたシリーズですが、ルーカスは黒澤明監督のファンでもあり、SWの主要キャラクターを『隠し砦の三悪人』から着想したと語っています。
『ローグ・ワン/スター・ウォーズ』はギャレス・エドワーズが監督ですがルーカスの気持ちを汲んだのか、ちょっと日本映画を感じさせるキャラクターが登場します。

それが、盲目の戦士チアルート。彼は盲目ながらも、華麗なアクションで敵をなぎ倒します。アジア人で盲目、そして強い! あれ、これって勝新太郎や北野武が演じた、あの映画ですよね?

盲目の戦士チアルートの戦闘シーンが超絶かっこいい! (C)2016 Lucasfilm Ltd. All Rights Reserved.

ちなみに、チアルートを演じたのは、ドニー・イェンという香港出身の俳優。彼は武道家の母に育てられ、幼い頃から太極拳を学び、ジャッキー・チェンの『酔拳』などを手がけた映画監督のユエン・ウーピンと出会い役者デビュー。
ハリウッドに渡り、『イップ・マン』シリーズに出演して人気を博しました。来年はヴィン・ディーゼル主演の『トリプルX』の出演も決まったアクションスター。今後、スクリーンで見かけることが多くなること必須の、ドニーにも注目です!

LAのチャイニーズシアターでスターの証「手形」を取るドニー。(C)2016 Lucasfilm Ltd. All Rights Reserved.

そして、チアルートの相棒役のチアン・ウェンも良い味出しているので、こちらもお見逃しなく。ハリウッドで活躍するアジアンスターが増えているのは、嬉しいことです。日本人もそのうち、SWに出てくれるといいのになぁ……。

新たなキャストで、新しい物語を見せてくれる『ローグ・ワン/スター・ウォーズ』。
年末は劇場で本作を観て、SWのエピソードを自宅でじっくりと見直す。そんなSW三昧の年末年始を過ごすのもいいですね。