今月からスタートした新連載【脱貧困診断】。働く女性の超個人的なマネーの悩みを女子マネーの賢人、森井じゅんさんがズバリ答えてくれます。

本日の相談は、通信会社に勤める横山紀恵さん(仮名・32歳)から。

「年末年始はATMが動かなくなりますよね。ひとり暮らしの場合、最低限、いくら現金で持っていれば乗り切れるものなんでしょうか」

さっそく森井じゅんさんに教えていただきましょう。

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年末年始と言わず、いつでもニコニコ現金払いが脱貧困の近道

日本経済新聞の調査では、1年で最もお金が使われる日は元旦だそうです。そして2番目が大晦日……と、年末年始に集中してお金が使われているという現実があります。

脱貧困を目指すなら、クレジットカードを持たずに、現金だけで生きていくことがいちばんです。でも、現金を手元に多くもちすぎると使ってしまいがち。通常は、月に何度か、必要最低限の現金を銀行口座から引き出して財布で管理するのが一番です。

しかし、ATMが動かない年末年始は、「必要最低限の現金しかもたない」という戦略は危険です。初詣やお年玉配り、年末年始の手土産など、現金の持ち合わせがないと困る場合もでてくるでしょう。「年末年始はどこにも行かないから大丈夫」と思っていても予定は未定。突然の予定が入る事も十分に考えられるので、ある程度の余裕をもって現金を用意しておくことが大切です。現金を縛ることで、クレジットカードやキャッシングなどを利用してしまい逆に費用がかかってしまうことも。

ATMは12月31日から1月3日まで使わない

まず、金融機関の年末年始営業日をおさらいしておきましょう。
大手銀行やゆうちょ銀行は年末は12月30日まで営業、年始は1月4日から営業です。つまり12月31日から1月3日の4日間は基本的にどこもお休みです。そして、その期間は年またぎのシステムエラーなどでATMが使えなくなってしまったりする可能性もあります。また、コンビニのATMなどはたとえ使えても手数料がかかります。12月30日までに、年末年始に必要な現金を用意しておきましょう。1日の生活費(食費)+イベント費(お年玉やすでに決まっている予定の支払いなど)に加えて、2〜3万円予備として現金でもっていると安心でしょう。

昔から「何かあった時のために財布には年齢×1000円の現金を持っておくべき」という話があります。質問者さんが20代の社会人として2万円はお財布に入れておいて欲しいですね。年齢×1000円なんて昔の話だ、という人もいますが、お金の管理は今も昔も変わりません。管理の基本は自分の必要なものを知り、いくら必要で実際にいくら使っているのかを把握することです。クレジットカードや電子マネーを利用することで、自分の出費が把握できなくなっている人も多くみかけます。

使わないようにお金を持たない・お金を持つのは不安、という方もいますが、「お金を持っていても使わない」ことも大事です。お金の管理は、持っているか否かに関わらず、自分が必要なものだけを買うことができる事です。クレジットカードや電子マネーに頼らず、自分でお金の管理ができるようになってください。

第1回でお話した

1 生活費
2 臨時出費
3 目的別貯金
4 将来用貯蓄

のうち、2か3として予算をたててみましょう。

クレジットカードに頼らない

出費を抑えようと思って引き出し額を減らしても、クレジットカードを使ってしまっては意味がありません。出費の回数が多い時期にクレジットカードを使ってしまうと、いくら使ったのかわからなくなってしまうことがあります。しっかりと出費を管理するために、特に年末年始は現金主義でいきましょう。
また、銀行のキャッシュカードが使えない時に、便利に見えてつい使いたくなってしまうのがクレジットカードのキャッシングです。特に年末年始ATMが使えない時間帯は誘惑に負けがち。「すぐにキャッシング分の返済をすれば、銀行ATMの時間外手数料より利息・手数料が安く済む」なんていう言葉にのせられて安易に利用してしまう人もいますが、キャッシング機能は「借金」です。思わぬ手数料やうっかり返済を忘れてしまうなど落とし穴だらけです。年末年始こそ、クレジットカードに頼らない強い気持ちをもちましょう。

お年玉の準備もぬかりなく

アラサーOLの頭を悩ませるお年玉問題。日本にはなぜこんな制度があるんですかね〜。いくらあげるか、そもそもあげるべきかなど、悩みはつきません。お年玉は基本的には上から下へとあげるものなので、先輩や上司のお子さんたちにはあげてはいけないようです。そう考えると、ちょっと気が楽になりませんか? とはいえ、甥や姪がいる場合にはやはり準備が必要ですね。小学校低学年で3000円、高学年5000円が相場といわれています。親戚の中で基準がある場合にはそれに合わせるのが無難です。

年末セールと初売り、どっちがおトク?

多くの企業では、12月31日が四半期決算もしくは年度の決算にあたります。つまり、企業にとっても年末がひとつの区切りになっていて、業績評価の基準日となることも。それぞれの企業に売上目標や販売目標があり、年末は安くてもいいから売ってしまいたいというモチベーションが働きます。

小売業などでは、閑散期の2月を決算期にしているところもあり、四半期決算・年度決算とは関係ない企業もありますが、生鮮食品など日持ちのしないものはできるだけ早く売ってしまいたいため、安くなることが多いです。つまり、安さで考えると年末セールがお得といえます。

とはいえ、年末はどこもかしこも人でいっぱい。スーパーやデパートも活気づきます。カートに山のように買い物をしている家族をたくさん見かけますね。でも、実際のところ、最近ではコンビニもあり、スーパーも元旦や2日から営業するところも多い。昔のように年末にまとめ買いをする必要はありません。まとめ買いをして消費できずに無駄にしてしまうリスクを考え、計画的にお買い物をしてください。雰囲気に流されての買いすぎは、後悔のもと。冷静なお買い物をしてくださいね。

姪っ子、甥っ子のお年玉は小学低学年で3000円、高学年で5000円が相場。とはいえ、上から下へとあげるものなので、先輩や上司のお子さんたちにはあげるものではないそう。つまり、兄姉の子供には上げる必要ない、という考え方もありやなしや、です。恨まれること必須ではありますが……。



■賢人のまとめ
12月30日までに(生活費+イベント費)+2〜3万円の現金をもって、その範囲内で年末年始を過ごしましょう。

■プロフィール

女子マネーの達人 森井じゅん

1980年生まれ。高校を中退後、大検を取得。レイクランド大学ジャパンキャンパスを経てネバダ州立リノ大学に留学。留学中はカジノの経理部で日常経理を担当。

一女を出産し帰国後、シングルマザーとして子育てをしながら公認会計士資格を取得。平成26年に森井会計事務所を開設し、税務申告業務及びコンサル業務を行なっている。