日本人監督・落合賢が手掛けたベトナム映画『サイゴンボディーガード』
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 日本人映画監督の落合賢がベトナムでメガホンを取った映画『サイゴンボディーガード』が16日に現地で公開され、『ローグ・ワン/スター・ウォーズ・ストーリー』を抑え、初週の動員、興行収入でともに1位を獲得したことが明らかになった。(数字などは宣伝調べ)

 米ロサンゼルスと日本に拠点を置く落合は、これまでディーン・フジオカ主演の『NINJA THE MONSTER』や、斬られ役の名人・福本清三主演の『太秦ライムライト』などを手掛けた映画監督。『サイゴンボディーガード』は、その国境にこだわらないフットワークを生かし、ベトナム国内出資、オールベトナム人キャスト・ベトナム語で完成させた正真正銘のベトナム映画だ。

 ホーチミン市(サイゴン)を舞台に、大企業の後継者争いに巻き込まれた2人のボディーガードがミッション成功のために市街を駆け巡るさまを追ったアクションコメディー。外国人が初めて監督したベトナム映画として現地でも話題を呼んでおり、蓋を開けてみれば初週18万人以上を動員する大ヒット。同時期公開の『ローグ・ワン』に倍以上差をつけてベトナム国内で初登場1位の成績をマークしたという。

 これは昨年、『スター・ウォーズ/フォースの覚醒』の興収1位スタートを阻止した『ベトナムの怪しい彼女』とほぼ同等の成績とのこと。このまま好調をキープできれば、「ベトナム国内の歴代興行収入第1位獲得の可能性あり」と現地メディアにもその動向が注目されているという。前人未到の仕事を成し遂げた落合監督は、「喋れないベトナム語の作品をベトナム人と共に制作するというのは、一筋縄ではいかないものがありましたが、才能豊かなキャストと製作陣に恵まれたお陰で、ベトナム人の観客に親しまれつつ、海外でも通用する作品に仕上がりました」と満足げに語る。

 歴史が浅く現在急成長中のベトナム映画業界は、「日本や米国の映画関係者よりもハングリー精神が強いのではないかと思います」という監督は、「今回の作品が良い結果を残せたこともあり、海外の監督がもっとこの国で作品を作る機会が増え、ベトナムの映画界にさらなる刺激をもたらすことを祈ってます」とコメント。「日本で作品を撮るのも勿論ですが、今後もベトナムをはじめとするアジア諸国でも活動を続けていきたいです」と展望を明かしている。

 キャストには、喜劇王と呼ばれるタイ・ホアや女優ジエム・ミーなどの実力派、キム・リー、チー・プーら現地で人気を集める若手俳優を起用。「踊る大捜査線」などの松本晃彦が音楽を担当した。すでにアジア8つの国と地域での公開も決定しているといい、日本公開の実現にも期待したい。(編集部・入倉功一)