カジノ解禁を含むIR法が成立したいま、日本で生活保護受給者のギャンブルは禁止されるべきだろうか

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2016年12月15日、賛否が大きく分かれるなかで、カジノ解禁を含むIR法が成立した。低所得層の入場制限や生活保護受給者に対するギャンブルなどの禁止も検討されている今の日本で、カジノ解禁が日本に何をもたらすかを改めて考えてみたい。(フリーランス・ライター みわよしこ)

カジノ法案に盛り込まれた
ギャンブル依存性対策は有効か

 2016年12月15日未明、カジノ解禁を含むIR法(正式名称: 特定複合観光施設区域整備推進法案)が成立した(提出時法案)。参議院修正案にはギャンブル依存症対策・5年後の見直しが含められた。また付帯決議には、以下の項目も含まれている。

「犯罪防止・治安維持、青少年の健全育成、依存症防止等の観点から問題を生じさせないようにする」(6項)

「入場規制の制度設計に当たっては、個人情報の保護との調整を図りつつ、個人番号カード(略)の活用を検討する」(9項)

「ギャンブル等依存症患者への対策を抜本的に強化すること。我が国におけるギャンブル等依存症の実態把握のための体制を整備するとともに、ギャンブル等依存症患者の相談体制や臨床医療体制を強化すること。加えて、ギャンブル等依存症に関する教育上の取組を整備すること。また、カジノにとどまらず、他のギャンブル等に起因する依存症を含め、関係省庁が十分連携して包括的な取組を構築し、強化すること」(10項)

 これらの記述を見ると、「地方自治体が、日本人に対してはマイナンバーカードの保有をカジノの入場条件にし、生活保護受給者を含む低所得層の出入りをチェックし、規制し、ゆくゆくは低所得層が出入りできない場所を増やし、他の様々な行動も規制するようになるのではないか」という危惧を感じてならない。

 私自身は、生まれてから5歳まで、競艇場近くの「オケラ街道」に面したところに住んでいたため、物心つくと同時にギャンブルへの嫌悪を刷り込まれてしまった。今この瞬間に日本からギャンブルが消えても、個人的には全く困らない。でも、「政府と地方自治体が関与して設置される施設に入れない日本人がいる」、あるいは「消費行動をチェックされる」ことには、なんとも言えない気持ち悪さを感じる。ギャンブルが、人間の社会から消滅させるわけにいかない存在であることは理解しているが、「そんな規制をされるくらいなら、ギャンブルの方をなくしてほしい」と思ってしまう。

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