落語に出てくるダメ男たちが本当にダメすぎる #こはるの落語

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恋――していても遠ざかっていても、その話はいつも楽しい。

女流落語家・立川こはるさんへのインタビューを通して、いまブームと言われている落語の魅力を紹介する連載。今回は恋のお話です。

いつの世も、男と女は変わらない

これまでに落語を聴いたことがないというひとは、「江戸時代を舞台にしたストーリーに自分を投影できない」という気持ちがあるのかもしれません。でも、落語はただの昔話ではなく、現代に生きる女性でも共感できるポイントがたくさん。

そのひとつが、こはるさんに「なんであんなやつと一緒になったんだい? だって寒いんだもん」という有名な小話を教えてもらったときでした。一緒になった理由を聞かれた女性が、「だって寒いんだもん」とシンプルな理由で答えたというシーンです。

いろいろ頭の中でごちゃごちゃ考えてしまうと、恋愛しづらいですよね。わたしも30歳を過ぎてから、自分の仕事や相手の親のことを考えたりすると、面倒くさい...って気持ちがあるんです(笑)

テレビドラマには、『101回目のプロポーズ』の「僕は死にません。あなたが好きだから」や『あすなろ白書』の「俺じゃ、だめか」など、名ゼリフが多数。じつは落語にも、そうした名セリフがあるのです。

いまは、なんでもマウンティングし過ぎる世界なんですよね。自分もそこに組み込まれて、上に行かなきゃいけないって思っている。だけど、落語に出てくる人たちはみんな自由で、嫌なものは嫌だと自分の感情に素直に生きているんです。実際にいたらダメな人たちですけど、こういうことを言ってくれたらスカッとするなっていうのは、落語の聴き方として大きいと思います

テレビドラマや映画と同じで、落語の登場人物たちも自分の気持ちを代弁してくれる存在。ただちょっと特殊なのは、男性がつくり、男性が演じる点にあるのですが...。

落語に出てくるダメ男たち

20161222_koharutatekawa_03.jpgドラマやマンガは、脚本家やマンガ家が女性で、同性に向けて書かれた内容も多いので、共感もしやすい。

では、落語における恋愛モノはどうなのかというと、有名な『子別れ』や『芝浜』などに出てくるおかみさんは、なぜそんなダメ亭主を思いやるのか分からないほど、いい人の設定だったりします。

落語に出てくる女性は、男の人が理想とする、甘やかしてくれる女性像なのかな。わたしは、よっぽどのダメ男好きなんだろうと捉えています(笑)

と、こはるさん。

でも、そうした登場人物だって、現代に置き換えみれば意外と腑に落ちるもの。「なんでそんな男と付き合っているの?」「別れればいいのに」――「でも、やっぱり好きなの」とか、とか。

色恋を扱った落語ネタは、いわば恋愛コラム。

ちょっと乱暴な定義付けですが、そう思って聴いてみると、意外と悩みを解決する策が見つかるかもしれません。

[第8回 立川こはるの冬休み]

開催日時:2017年01月25日(水)19:00開演

場所:横浜にぎわい座・のげシャーレ

木戸銭:1,500円

写真/出川光 取材・文/D.O.B

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