DJあおいさんと「仕事がデキること」について考えていく連載「私は仕事ができない。」7回目のボヤきは「いつも謝ってばかり」です。

【今週のボヤき】

仕事柄、社内外の人に「お願い」することが多いです。何かトラブルが発生して、こちら側に非がある場合はもちろん謝りますが、それ以外でも謝っていることが多い気がします。「お時間がないところ、申し訳ございませんが〜」など、気軽に「申し訳ない」と言ってしまっている気がします。まるで謝る人形のようです。こちら側に非がない場合でも「申し訳ございません」と言えば丸く収まることも多々あります。なんだか「申し訳ない」を武器に、相手にお願いしたり、相手の気持ちをおさめたりしている感じがして、気持ちが悪いなと思うことも。「謝る」ことを仕事でうまく使っていくためにはどうすればいいですか?

「謝る」には二種類ある

謝ること、謝意を表すことには二種類の方法があるものでして。

ひとつは相談にあるような「ごめんなさい」や「申し訳ない」という「謝罪」ですね。
これは自分自身を戒める謝意、自分自身を責めるための謝意であって簡単に言えば「これから気をつけます」という意味です。

これはこれで大事な謝意ですが、使いすぎると自分の価値を貶めることになる言葉になってしまうので多用は厳禁です。

そしてもうひとつの謝意は「ありがとうございます」という「感謝」ですね。
これは自分を戒める謝罪とは違い相手を敬うための謝意になります。

「あなたがいてくれて助かりましたよ」という相手の価値を上げるための言葉。
自分を下げるのではなく相手を上げるために使う言葉ですので言われる身としては謝罪より感謝のほうが嬉しかったりするんですよ。

どれだけ多用しても自分の価値が下がることもなく相手も喜んでくれる魔法の言葉みたいなものですね。

謝罪が多い人は自意識過剰?

謝罪と感謝、二つの謝意を上手に使いこなすことは社会人にとっての必須能力なのですが、より多くの人に愛される人というのは謝罪よりも感謝が多いです。

一方で感謝よりも謝罪が多い人は「いい人」という名の「都合のいい人」に仕立て上げられて不遇な扱いを受けてしまう場合が多いです。

もちろん謝罪するべき場面では謝罪するべきだとは思いますが、不遇な扱いを受けてしまいがちな人というのは感謝するべき場面でも「申し訳ない」や「すみません」と謝罪してしまう悪癖があるんですよね。

これは「自分は相手にどう見られているのか」という自意識ばかりが過剰で「自分は相手をどう見ているのか」という敬う気持ちが薄いからです。
相手を敬う気持ちが先行していれば謝罪より先に感謝が出るものなんですよ。

謝罪と感謝、二つの謝意の使い所を心得ること。意識するべきは「ありがとうございます」という感謝の気持ち。

自分の保身ばかり考えていないで相手を敬う気持ちを忘れないように。
自分の価値を下げるより相手の価値を上げることを重点としてください。