U-19日本代表合宿に飛び級で参加したFW久保建英

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 日本サッカー協会は22日、2017年の日本代表、U-20日本代表、U-17日本代表、なでしこジャパンなど各カテゴリの年間スケジュールを発表した。都内で行われた記者会見には西野朗技術委員長をはじめ、日本代表のハリルホジッチ監督、現U-19日本代表の内山篤監督、現U-16日本代表の森山佳郎監督らが出席し、各カテゴリの指揮官が一堂に会した。

 会見では、今月上旬にアルゼンチン遠征を行ったU-19日本代表に飛び級で初招集されたFW久保建英(FC東京U-18)の“扱い”に関しても質問が出た。15歳の久保は9月のAFC U-16選手権にU-16日本代表の一員として出場し、ベスト4、そして来年のU-17W杯出場権獲得に貢献。本来であれば来年10月にインドで開催されるU-17W杯に向け、U-17日本代表の活動に専念するところだが、その能力と将来性ゆえ、来年5月に韓国で行われるU-20W杯に出場するU-20日本代表の“候補”にもなっている。

「U-20日本代表とU-17日本代表、どちらの活動を優先させるのか?」という質問に西野委員長は「彼は今年のAFC U-16選手権で非常にレベルの高いパフォーマンスを披露した。それによって、飛び級でU-20もというところをトライさせた」と説明。U-19日本代表として参加したアルゼンチン遠征でのプレーについては「映像を見ていないので判断できないので、内山監督に聞いてもらいたい」と言及を避け、実際に指揮した内山監督がマイクを握った。

「アルゼンチン遠征に飛び級ということで連れて行ったが、まず一番初めに慎重にやらないといけないということを考えた。U-17、U-20、自チーム。彼への負担を考慮しないといけない」。そう前置きしたうえで、「ただし、U-16である程度のパフォーマンスを発揮し、J3では23歳以上の選手ともやっている。そのタイミングの中で連れて行った」と、あらためて招集の意図を語った。

 遠征ではU-19アルゼンチン代表と国際親善試合を2試合行い、結果はいずれも1-2で連敗。久保は1戦目は後半15分、2戦目は後半開始から途中出場した。「攻守両面というよりも、彼の良さを出してあげようと思った。今回は2チーム分の選手を連れて行ったが、(久保は)2試合とも後半から使った。スペースができた中で、彼の攻撃でのチャンスメイク、アイデアを出せるかどうか」。そう起用の狙いを説明したうえで、「アルゼンチンのアタックは強いし、フィジカルもあるが、その中でいくつか良い部分が出た。十分に力を出してくれた」と評価した。

 周囲の選手たちも15歳の少年を快く受け入れたという。「U-19の選手たちが彼をリスペクトし、彼の力をしっかり認めていた。そういう雰囲気がチームの中にあった」。U-19日本代表の一員として久保がしっかり振る舞っていたことを説明し、「いつかは年齢を超えてサッカーをしないといけない。チャンスがあれば、15歳だろうが16歳だろうが、フル代表の監督が必要とするなら、いつでも行けるような準備を日本全体で考えないといけない」と持論を語った。

 西野委員長も「いいトライアルはできたと思うので、年明けの遠征を含め、自クラブでのパフォーマンスも見ながら今後調整したい」と、引き続きU-20日本代表への招集を示唆。U-17日本代表は来年まず2月21〜28日に欧州遠征を予定しているが、この期間にU-20日本代表の活動はない。ただ、U-17日本代表が北米遠征を行う3月20〜27日には、U-20日本代表も海外遠征を予定。U-17日本代表のアフリカ遠征もU-20W杯の開催期間と重なっており、クラブチームを含め、来年6月に16歳を迎える久保にとっては慌ただしい1年間となりそうだ。

(取材・文 西山紘平)