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ネット上のこどものいじめが深刻化する中、恥ずかしい写真や悪口などがSNSなどで拡散されることも増えているという。自分の子どもがそのような被害にあわないことを願いたいが、もしもの時に備えて対応は考えておきたいものだ。

今回は、アディーレ法律事務所の吉岡一誠弁護士に、法的な立場からとれるネットいじめの解決策について聞いた。

Q.ネット上でわが子の写真が勝手に掲載された場合、削除してもらえますか?

ホームページに掲載された場合、管理者に対して写真の削除を要請することで、任意に削除してもらえる可能性はあります。また、削除に応じない場合は、肖像権、すなわち肖像をみだりに公表されない人格的利益の侵害を根拠として、ホームページの管理者に対して、写真の削除や損害賠償を請求できる可能性もあります。

なお、ホームページの管理者が特定できない場合は、権利侵害が生じていることを示した上で、プロバイダーに対して、管理者の情報開示を求めることも可能です。

Q.中傷的な内容の書き込みやSNSの投稿も削除してもらえますか?

写真と同様にホームページの管理者に対して記載の削除を要請することで、任意に削除してもらえる可能性もあります。また、匿名の掲示板において名誉を毀損する書き込みがされた過去の裁判例では、名誉を毀損された被害者の被害が拡大しないよう、直ちにこれを削除する義務があると認められたケースもありました。

したがって、任意の削除要請に応じてもらえない場合は、裁判を提起することで、ホームページの管理者に書き込みの削除や損害賠償を請求できる可能性もあります。

Q.違法となる中傷的な内容の書き込みやSNSの投稿とは?

社会的評価の低下をもたらしうる具体的内容を記載した場合には、それが虚偽であれ真実であれ、名誉毀損に該当する可能性がありますし、具体的内容を記載せずに侮辱した場合は侮辱罪に該当しますので、刑事責任を負う可能性があります。

また、名誉毀損や侮辱以外にも、プライバシー侵害が生じる可能性もあり、いずれに該当するにせよ、民事上の損害賠償責任も発生しえます。中傷の対象について、仮名やイニシャルが使用されている場合でも、書き込まれた情報から被害者が特定できるようであれば、上記の責任が発生しえます。

SNSはたくさんの人と交流ができる、非常に素晴らしいコミュニケーションツールです。しかしSNSを利用する中で、上記のような被害にあう可能性もあります。また反対に、軽い気持ちで写真をアップしたり、他人の私的な情報を書き込んでしまったりすると、簡単に加害者となり、民事上・刑事上の責任を負うリスクを抱えることになります。

思わぬトラブルに巻き込まれないよう、注意しながら楽しむようにしましょう。

※本文と写真は関係ありません

○筆者プロフィール:吉岡一誠

アディーレ法律事務所所属(東京弁護士会所属)。関西学院大学法学部卒業、甲南大学法化大学院修了。友人が困っているのに相談に乗ることしかできない自分自身に憤りを覚え、弁護士になることを決意。現在は慰謝料問題や借金問題などを解決すべく、日々奔走している。

(アディーレ法律事務所編)