安倍晋三首相は11月、インドのモディ首相と会談し、インドのムンバイとアーメダバードを結ぶ高速鉄道計画に新幹線方式を採用し、2018年に着工し、2023年の開業を目指すことで合意した。(イメージ写真提供:123RF)

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 安倍晋三首相は11月、インドのモディ首相と会談し、インドのムンバイとアーメダバードを結ぶ高速鉄道計画に新幹線方式を採用し、2018年に着工し、2023年の開業を目指すことで合意した。

 インドネシア・ジャワ島の高速鉄道計画を中国に奪われた日本にとって、インドでの受注は中国に雪辱を果たした形となるが、中国メディアの匯金網は18日、高速鉄道が国家戦略に関わる存在になった今、受注競争における中国優位は変わらないと主張した。

 記事は、インドがムンバイ-アーメダバード間の高速鉄道に新幹線を採用したことは「日本が中国に一矢報いた」ものという見方があると伝える一方、「約50年も前から存在する新幹線が後発組である中国高速鉄道と受注競争を展開しているほうがおかしい」と主張。日本は中国が高速鉄道の輸出を積極的に推進するまで新幹線の輸出を大々的に行ってこなかったと論じた。

 続けて、高速鉄道の輸出は確かに簡単に儲かるものではなく、これまで高速鉄道の莫大な建設コストを負担できる国や地域が少なかったのも事実だとしながらも、中国が自国に世界一の高速鉄道網を構築したことで「世界に高速鉄道ビジネスの模範を示した」と主張。それによって世界の新興国が高速鉄道の建設を検討し始めたと指摘したほか、高速鉄道ビジネスは単に鉄道インフラを建設するだけでなく、資金やサービスの提供、さらには相手国に対する開発援助という戦略的意義も帯びることになったと論じた。

 また記事は、インドが新幹線を採用したのは「新幹線の技術だけが評価されたのではなく、インドの国家戦略も大きく関わっている」と指摘し、もはや高速鉄道の技術やコストは受注競争における最重要な要素ではなくなったと指摘。

 安全保障を含めた国家の戦略に関わる高速鉄道に対し、中国には「一帯一路」によって相手国に大きな利益をもたらせるという優位性があると主張する一方、日本にはこうした戦略がないと主張、高速鉄道市場における今後の受注競争でも中国優位は変わらないとの見方を示した。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)