中国は希土類(レアアース)を重要な戦略資源に位置づけており、尖閣諸島(中国名:釣魚島)近海での漁船衝突事故をめぐって日中関係が緊張した際には中国はレアアースの輸出制限を行った。しかし、日本はレアアースを使用しない代替品の開発や調達先の分散を進め、レアアースの中国依存からの脱却を進めた結果、レアアース価格は下落し、中国は自分で自分の首を絞める形となった。(イメージ写真提供:123RF)

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 中国は希土類(レアアース)を重要な戦略資源に位置づけており、尖閣諸島(中国名:釣魚島)近海での漁船衝突事故をめぐって日中関係が緊張した際には中国はレアアースの輸出制限を行った。しかし、日本はレアアースを使用しない代替品の開発や調達先の分散を進め、レアアースの中国依存からの脱却を進めた結果、レアアース価格は下落し、中国は自分で自分の首を絞める形となった。

 中国は国内で生産・精製したレアアースを日米などに輸出すると同時に、日本や米国から「レアアースを使用した付加価値の高い製品」を輸入しているという指摘もあり、資源を安売りする現状に対して不満の声が存在する。中国メディアの東方頭条はこのほど、中国はレアアースをたたき売りすべきではなく、レアアースの活用方法を日本から学ぶべきとする記事を掲載した。

 記事は、中国が環境を犠牲にしてレアアースの採掘を行ってきたとしながらも、レアアースの採掘・生産では十分な利益を得られていないことを指摘。一方の日本は早くからレアアースの「戦略的備蓄」、「回収の強化」、「脱レアアース戦略」の3つを柱に対策を取り、レアアース産業で優位を保ち、レアアースの製品化で大きな利益をあげていると紹介した。

 また、日本国内に大量に存在する「都市鉱山」から「レアアースを回収して再利用」する技術を積極的に開発し、レアアースに依存しない代替材料の研究開発は国家戦略にも位置付けられ、日本はレアアースという資源調達において「非常に恐ろしい成果」を挙げていると紹介し、日本のレアアース対策を評価した。

 では今後中国のとるべき対策はどのようなものだろうか。記事は、「中国はレアアースを輸出することで満足していてはいけない」と指摘し、効率的かつ環境に優しい採掘、都市鉱山からの回収やリサイクルが重要であり、より少ないレアアースでさらに性能の良い工業製品を開発することで、国際競争力を高め、利益とレアアース産業における優位性を確保することを、この先数十年の努力目標とすべきだと論じた。

 レアアース問題は一時的に日本とって打撃となったが、結果的には危機をチャンスに変えることになった。記事は最後に、資源の乏しい日本が「資源調達でどのような対応を行っているかを見てしっかり学ぶ」ことが肝心だと主張した。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)