アンチエイジングにも効果的、覚えておきたい「ドライケア」

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執筆:南部 洋子(助産師・看護師・タッチケア公認講師)
医療監修:株式会社とらうべ

「ドライシンドローム」というコトバをご存じでしょうか。

たとえば口の中がカラカラになる「ドライマウス」。インフルエンザや感染症が流行っている時期だけに、気になりますよね。

じつはこのドライマウスのほかにも、身体が乾燥する症状はさまざまあります。これらは総じて、ドライシンドローム(乾燥症候群)と呼ばれています。

とりわけ、女性にとってケアを必要とするものです。今回はその症状の種類と特徴をご紹介していきましょう。

4つのドライ症候群

例えば「ドライマウス」になると「口の中がカラカラ」というだけでなく、「口臭が気になる」、「虫歯になりやすくなった」などが起こります。

これは唾液の分泌が減り、口内の菌が増えて、さまざまなトラブルが起こりやすくなるからです。潜在患者数は、推定約800万人と言われています。

身体が乾くという現象は、口の中に限ったことではありません。

目が渇く「ドライアイ」、肌が渇く「ドライスキン」、膣が渇く「ドライバジャイナ」などがあり、これらは総称して「ドライシンドローム」(乾燥症候群)と呼ばれています。

患者の約9割は女性です。


女性は筋力が弱い上に血管が細く、運動量が少ないことなどに加えて加齢に伴い女性ホルモン(エストロゲン)のバランスが崩れてしまうことで、この症候群に罹りやすいと見られています。

ドライ症候群のそれぞれの症状と原因

ドライアイ


目が疲れる、かすんで見える、充血する、目がゴロゴロする、進行すると頭痛などの症状があります。

ドライスキン


皮膚のヒビ、アカギレ、カサカサ、かゆみなどの症状が代表的です。

ドライバジャイナ


膣周辺の粘膜が渇くため、ヒリヒリした痛み、性交時痛を感じる、などがあります。

これらを渇きから守っているのは「外分泌腺」です。唾液や涙、汗などの分泌物を作りますが、ドライシンドロームは、外分泌腺の分泌量が減っている状態を指します。原因としては、エアコンによる室内の乾燥、ストレス、パソコン作業などを挙げることができます。

また食生活では、動物性脂肪の摂り過ぎ、よく噛まないこと、運動不足、テレビなど画面の長時間視聴など、日常生活のさまざまなことが多岐に複雑に絡んで起きています。

ドライ症候群の治療と日常生活のケア

ドライシンドロームの症状がひどい場合は病院を受診してください。どこにかかるかは、ご自身の症状の辛い部位で決めると良いでしょう。口が渇く場合は、歯科や口腔科、目が渇くならば眼科、皮膚が渇く場合は皮膚科、膣に違和感や異常を感じるなら婦人科です。

日常生活上の注意点は、ストレスをため込まず、上手に発散するよう心掛けることです。副交感神経を働かせるリラックスタイムを作りましょう。


また部屋の温度や湿度もこまめに調整し、睡眠時間はきちんと確保できるよう規則正しい生活リズムが大切です。

食事は、コラーゲンやネバネバした食品などを摂ることで身体に潤いを与えます。


その上で、気になる部位の「ドライケア」を行っていきます。

昔から「老化とは、乾燥への推移である」といわれています。乾燥状態が続くと老化への道を早めてしまいます。ドライシンドローム対策は、アンチ・エイジングでもあるのです。


<執筆者プロフィール>
南部 洋子(なんぶ・ようこ)
助産師・看護師・タッチケア公認講師・株式会社 とらうべ 社長。国立大学病院産婦人科での経験後、とらうべ社を設立。タッチケアシニアトレーナー

<監修者プロフィール>
株式会社 とらうべ
医師・助産師・保健師・看護師・管理栄養士・心理学者・精神保健福祉士など専門家により、医療・健康に関連する情報について、信頼性の確認・検証サービスを提供